表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

〜オトクなプランはこちらになります〜

「というわけで是非このプランに加入してください!」

「え、保険…今更?」


………



いつだって出来事は唐突にやってくる。


最近流行りの帰路からの交通事故。

居眠り運転で赤信号を無視した2tトラックが俺のもとへ突っ込んだ。


現場では即死と判断されていた。

25歳で彼女はいなかったし、親は遠い田舎の実家でよろしくやってるだろう。

ひとり暮らしが板についてきた所だった。


農家を継ぐのが嫌で上京。

バイトしながら大学を通い、近所の会社に入った。

人と喋るのを苦手と感じたことはなく、功を奏してか仕事で営業に回された時もそれなりにやってた。


それがこんなあっさり人生の幕を閉じるとは、運がなかった


…………


「おはようございまーす。おきてください!」


「……。っ、ん。」


「喋れますかぁ?」


「…誰?」


俺の肩に手をあて、左右に揺らしながら話しかけてきたのは女の人だった。

頭に輪っか、背中に羽根

服はOLスーツ……なんでOLスーツ?

しかし誰が見ても天使だ。


「お名前言えますか?」


肩にかかる白い髪、ぱっちりした目。

胸もさほどなく、とても華奢に見える。


「五百旗頭 優也いおきべゆうやです。」


「アハハ、変な名前ー。」


少し食い気味にばっさり。

見た目とは反対に毒を吐くのかこの子は。

すこし傷ついた。


「ここって天国?」


「そうなりますねー、私が最初に起こしたので担当になるんですけど。」


「担当?なんの。」


「あなたをこれからよりよい生活を送れるように支援します。」


「もしかして異世界転生してってやつ!?」


なにか能力が貰えたりするのかなと胸を踊らせる。


「いえいえ、ここ天界での生活になります。」


そんなことはなかった。


「あーでも魔法は使えたりしますよ。条件付きですけど。」


「本当ですか!?」


「というわけで是非このプランに加入してください!」


なにこれは


「なにこれは。」


心の声がそのまま出た。

本当に意味がわからなかった。

どうみても生命保険とか書いてあるし、理解ができないまま彼女は言う。 


「こっちのは必須なんですけどー、あ!こっちとかお得ですよー」


勝手に話を進めないでほしい。

「え、保険…今更?」








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ