第四話「これが親友」
・・・
!!心は男だけど体は女なんです!!
ふぅ、なんとか言えた、これで大丈夫なはず、、
「ま、マジで?」
「本当なの?」
「は、はい」
これで今後悲しいことにはならないはず
「そうかぁ、お前大変だったろ」
え?
「うん、そういう障害持ってる人がいるっていうのは
知ってたんだけど、まさかこんなに近くに
いたなんて、世界って広いのか狭いのか
わかんないねぇ」
え、え?
「え?気持ち悪がらないの?」
「え?逆になんで?」
「だ、だって僕、心は男なのに体は女なんだよ?
気色悪くないの?」
「は?お前何言ってんだ?そんなんお前の体は
お前のもんなんだからお前が何したって何も
文句いえねぇだろ、それに確かに側からみたら
男の心なのに女の体ってのは性的にもかなり
あれだから客観的に見たら少し気持ち悪いと
思うやつもいるかもしれねぇ、でも実際に
そういうのになってる人は大体みんなが
それについてで悩んでることが多いからな
そんなことも知らずに自分勝手な解釈で
相手を決めつけるのはお門違いってことさ
そんで長門、お前も悩んでたんだろ?」
「えぇ?、ぐすっ、な、なんでぇ?、ぐすっ」
「だってお前泣いてんじゃん」
え?なんで僕泣いて、ってもうわかってる
僕はずっと寂しかったんだ、今までずっと友達が
いなかったのに急に親友と呼べる友達が出来た
それなのに、最悪の別れをして、さらに
その後わかったことのせいで、自分には一生友達が
できないと思ってしまったことで
つまり、僕はとにかく寂しかったんだ、でも
この人たちのおかげでわかった
世の中にはちゃんと相手を理解してくれる
人がいるって、どんなに難しい問題でも
仲間がいれば解決できるかもって、そう思えた
「お前なぁ、悩みは溜めすぎたら死ぬのが
早くなるんだぞ、だから悩みはちゃんと吐け!」
「そうだよそら!ちゃんと悩みは友達に
相談しなきゃ!」
なんだよ、茅野さんさっきから学校にいた時と
全然雰囲気違うじゃん、学校では
ちょっとおバカっぽいキャラだったのに急に変わって
もしかして、友達のことになると真面目になっちゃう
タイプの人なのかな?そういうのっていいよね
なんか、憧れる、友達のために真面目になれるって
「ぐずっ、2人ともありがとう、ちょっと僕の
過去の話を話してもいい?」
「おう!話してみろ!」
「うん!なんでも聞くよ!」
「うん、じゃあまず......」
話しながら思った、この人たちなら本当に仲のいい
親友になれるかもしれないって
「はぁ!?なんだよそいつ!意味わかんねぇじゃん!
勝手に嘘ばら撒いて長門の小学校人生
終わらせるなんてやぁ!小5だからといって
やっていいことと悪いことがあんだろうが!
ちょそいつどこに住んでる?
今から殴りに行ってくるわ!」
「ちょっと落ち着いてかやちゃん!」
「これが落ち着いてられるかってんだ!」
「ふふ、ふ、あはははははww」
「「?」」
「もうその件はいいよ」
「でもそれじゃあ、、」
「その代わり小学校のとき作れなかった
思い出の分か、それ以上の分の思い出を
僕に作ってよね、2人とも!」
「お、おう!任しとけ!俺にかかれば
恥ずかしい思い出でもなんでも作ってやんよ!」
「恥ずかしい思い出は遠慮したいけど
それ以外のことなら、楽しい思い出を
作ってあげるよ!」
「うん、ありがとう!あ、それと茅野さん」
「ん?なんだ?」
「これからはあきとって呼ぼうと思います」
「おぉう!!よっしゃあ!」
「よかったねかやちゃん!」
「おう、んじゃあこれからよろしくな!長門!」
「うん!」
こうして僕はあきとたちと友達、いや親友になった
〜〜〜
そして、次の日
「お、おーいしょうとー!」
「あ!おーいかやちゃーん!」
「おっす!」
「おはよ!」
いやぁ今日はいい天気ですなぁ、何かいいことでも
ありそう!そいや長門と同じ帰り道だったよな
ってことは行きも一緒に行けるんじゃ
「あ、どーもですしょうとさん、あきと!」
「うおぉ、やっぱり同じ道だったか」
「はい!あきとたちを見つけたので
追いかけてきました」
「そら、おはよう」
「おはようございます!」
よっしゃあ役者は揃ったな!じゃあ
「よーし、3人揃ったし学校行くか!」
「「うん!」」
・・・
「どうも!あ、これ剣道部のね!じゃあよかったら
うちのクラブ是非来てねぇ」
「俺たちはバスケ部!一緒にバスケしようぜ!」
「吹奏楽部はいかがですかー?」
うおぉ、中学でもこういう勧誘あるんだな、ともあれ
そういや、部活どこ入るか決めてなかったなぁ
・・・
「なあなあ、お2人さんや」
「ん?どうしたの?」「はい、なんでしょう?」
「部活どこ入るかってもう決めてる?」
「いや、特には決めてないけど」
「俺もしょうとさんと同じかな」
「ふーん、、ってあれ?長門?」
「はいなんでしょう?」
「お前自分のこと『俺』って言ってたっけ?」
「あぁ、俺は時と場合によって一人称を
変えてるんですよ」
へぇわざわざ変えてるんだ...
めんどくさくないのかな?
「へぇ、例えばどんな時?」
「そうですねぇ、例えば今のように親しい間柄の人
とは『俺』を使いますが、教師や知り合い程度の
人には『僕』を使います」
「ほぉ、なるほどな」
「他にも、かしこまる時や本能的に
使うこともあります」
「へぇ〜」
言われてみれば、本気で怒られて本気で
絞られてる時は俺も『僕』を使っていたような
なかったような...
「まあ、それは置いといて、部活どこにする?」
「そうだねぇ、僕はどこでもいいけど」
「俺も同じですね」
『俺』って使ってんのに敬語ってなんか変だなw
「俺的には別に『バスケ』でもいいし『水泳』
でもいいし『テニス』でもいいし、あぁ、あと
『卓球』、くらいだな、運動系ならこんなもんか」
「なるほどね、じゃあ文化系は?」
「文化系なら『科学部』とか、、ってそれくらいか」
「吹奏楽は?」
「いや、あそこ金めっちゃかかんじゃん」
しかも家あんま富裕層でもないから
余計だめなんだよなぁ、頼んだらOK出すだろうけど
家の負担が大きいからなぁ
「となると『バスケ』『水泳』『テニス』『卓球』
『科学部』の5択ですかね?」
「まあ、そうなるね」
「あの、僕てきに『水泳』はちょっと嫌かな
なんか練習めっちゃ多くて厳しそうだし」
「あ、それなら俺は『バスケ』が嫌です、なんか
陽キャいっぱいいるしいじめとか多そうd」
「よし、まず『バスケ』は無しだな!『水泳』は
体験入部で聞いてみよう!」
「え?いいの?」
「あたりめぇだろ、お前の体のことでお前が
いじめられんの、俺も嫌だし、何より
お前が嫌だろ?」
「あっ!ありがとう!」
「おう!」
よーし、あとは体験入部で決めるかぁ
よっしゃあいい調子だぞ!友達3人と一緒の部活なんて
なんかいいじゃん!いやぁ体験入部楽しみだなぁ