第十三話「お嬢様の暴走(構想編)」
いやぁ、すごいことになっちまったなぁ、まさか
あれから30分も論争が続くなんてよぉ、東宮院側の
主張は「このクラスはワタクシのものなのですから
このクラスのことは全部ワタクシが決める、よって
ワタクシの命により、図書委員は榎本にする」と
いうものだ。そして、俺たち茅野側(自分で茅野側
っていうのなんか恥ずかしい)の主張は「そもそも
このクラスはあなたのものではなく、みんなの共有
スペースであり、あなたはこのクラスの全てを
決めることができるのはおかしい、よって、茅野
の方が支持が高いことから、図書委員には茅野が
なるべきだ」というものだ。そして今の俺の感想は
「小学校の頃より圧倒的に支持が高くなってる!!
やったー!」だ。正直かなり嬉しいんだよな。え、
だって普通に考えてみなよ?前までクソみたいな
票しか集まらなくて、さらに支持も全くなかったのに
今はそのどちらもめっちゃくっちゃ良くなってるん
だよ。やばい、今のノリでこのままいけば生徒会長
にも...って、それはめんどくさいか。まあ、そんな
ことはどうでも良くて、話し合い(話し合いというか
ただの言い合い)の結果、今日だけでは話が
まとまらなかったから、後日もう一度話し合いを
することになった。最後になんとかまとめて
くれたのは、新代議委員の小野だ。本当は先生に
まとめてほしかったんだが、いつの間にか消えてた。
まあ、確かにこんな話し合い聞くだけ時間の無駄だし
あの先生の性格からして、絶対に待ったりして
くれなさそうだしな。ただいつ教室を抜け出した
のかが気になる(あとそれって職務放棄とかには
ならないんかな?)。ということで、今俺は
しょうとと長門と一緒に家に帰ってるところだ。
「全くあの東宮院組はどういう考えしてるん
だろうね、どう考えても自分達の思い通りに
したいだけじゃん!!」
「そうですね、でも、向こうはおそらくずっと
あのままですし、今日みたいな話し合いじゃ絶対に
終わりは来ないと思いますね」
「だよね〜...どうするかやちゃん?」
「そうだなぁ...」
うーん、でも、正直かなり思い切ったこととか
あいつらにとって超不利益なこととかをしない限り
あいつらは絶対に諦めないんだよなぁ。うーん
あいつらにとって都合が悪そうなこと...
「そうだなぁ...思い切って理事長に話すのは
どうだ?」
「「!?」」
「ん?なんでそんなに驚いているんだ?」
「いやだって、、普通に考えてそんなことって
できるの?」
「え?できるだろ、なあ長門」
「まあ、確かに、それが一番効果的かつ一番
手っ取り早い方法ではありますが、、」
「ほら、長門もこう言ってるし」
「ただ、問題はあります、まず第一に、理事長に
会えるかどうか、俺たち如きが理事長という上の
存在に会うことが許されるのか」
「そ、そうだよね、そもそも会うことが出来なきゃ
意味ないよね、ほらぁ、やっぱり無理だよぉ」
うーん、確かにそれもそうだなぁ。クラス内で
言い合いが起きているだけなら別に理事長が
出なくても、担任とかその他の先生がやれば
いいわけだしな。あ、でも、いいこと思い
ついちゃったぁ!!
「いいや、大丈夫だ、俺がなんとかする」
「なんとかって、、具体的にどうするの?」
「それは後のお楽しみだ!」
「いや、全然楽しみじゃないんだけど...」
ということで、そもそもの問題は解決したと仮定して
あとはどんな問題があるだろ?
「じゃあ長門、あと他にどんな問題があるよ」
「そうですねぇ、娘があんな感じですので、その親も
変な人かもしれない、という可能性がありますね」
「あ、確かにそうだな、もしそうだったらそもそも
話が通じないかもしれんな」
それに今の東宮院理事長は今年から入った人だから
どういう人なのか全く情がないんだよなぁ。まあ
そればかりは実際話してみないとわかんないよなぁ。
「ま、それは話してみないとわかんないし、もし
そうだった時はもう無理だな」
「えー、普通に山中先生に注意してもらうとかじゃ
ダメなの?」
「絶対に無理だな、あの先生の性格からして、そんな
めんどくさいことしてくれないと思うし」
「じゃあじゃあ、生徒指導の先生とかは?」
「そもそも、普通の先生であいつらを止めれると
思うか?」
「え、、む、無理、、かな?」
「だろ?んじゃあ身内とかの人に言ってもらうとか
あいつらの苦手そうな人に言ってもらわないと
あいつらずっとあの調子のままだぞ」
「うーん、、た、確かに、、」
「だから、身内で、さらに子供が苦手としそうな
親に言ってもらうのが一番手っ取り早いんだよ」
「んー、そうかぁ、そうだよねぇ、、はぁ」
てか、なんでしょうとはそんなに嫌なんだろ。
「なんでしょうとはそんなに嫌そうなんだ?」
「えー、なんか学校に歯向かってるみたいで
嫌じゃん!!」
うーん、それは違うと思うなぁ。だって、実際に
授業妨害的なことして学校側に迷惑かけているのは
東宮院側なんだから、俺たちはそれの注意をしたい
だけで、別に学校に歯向かってることにはならない
と思うんだがなぁ。
「それは違うと思いますよ」
お?
「えー、どゆこと、そら?」
「では、実際に学校に迷惑をかけているのは、俺たち
茅野側と東宮院側どちらですか?」
「そりゃあ東宮院側でしょ」
「そして、俺たちはその迷惑な奴らにとって授業時間
が妨害され、やらなければいけないことがいくつか
出来なかったわけじゃないですか」
「うん」
「で、俺たちは、その迷惑な奴らをどうにか
してくれと頼みに行くわけですよね?」
「う、うん」
「これの何が学校に歯向かっていることに
なるのです?」
「えー、、でも、先生たちの大事な時間を使って
いることになって、やっぱり迷惑かけてるんじゃ
ないかなって思うんだけど...」
「でも、それによって消費された時間よりも、東宮院
たちによって消費された時間の方が明らかに
多いですよね?」
「た、確かに、、」
「なら、俺たちはその消費する時間を結果的に
無くすことになるので、単純計算で東宮院たちに
よって消費された時間−俺たちによって消費された
時間、をすると東宮院たちによって消費された
時間の方が多いことがわかりますよね」
「うん」
「つまり、俺たちは東宮院たちよりも少ない
消費された時間でこの問題を解決することができる
ので、俺たちは東宮院たちより迷惑をかけない
ことになる」
「ん?でもそれじゃあ、結局学校には迷惑をかけて
いることにならない?」
「でも、今後増えていくであろう東宮院たちの迷惑
行為は少なくなるわけじゃないですか、しかも
東宮院たちによって消費された時間よりも少ない
時間で」
「ふむふむ」
「それなら、結果的に俺たちは学校にとってとても
いいことをしたことになる」
「確かに」
「よって、俺たちで東宮院たちの横暴を阻止した−
俺たちによって消費された時間をすると、俺たちで
東宮院たちの横暴を阻止したことの方が学校に
とってめっちゃプラスになるから、俺たちの学校
への迷惑は俺たちで東宮院たちの横暴を阻止した
功績により許されるわけなんですよ」
「な、なるほど、つまり簡単にいうと、僕たちで
今のうちに東宮院たちを潰した方が、学校にとって
メリットが大きいから、別に学校に歯向かった
ことにはならないということか!!」
「ま、そんな感じですね」
ふぅ〜、俺が説明するまでもなく、長門がすんげぇ
詳しく解説してくれたな。ま、確かにその通りだ。
「ま、今長門が話してくれた感じのことになるわけだ
で、今の話を聞いてる限り、長門は俺たちで
理事長に直談判することに賛成ってことでいいん
だよな?」
「はい、俺もずっとあのままっていうのは
嫌ですので」
よっしゃあ!!長門がいてくれるなら100人、いや
6000恒河沙力だな!!!
「じゃあ、しょうともそれでいいか?」
「うん!!理事長に直談判するのはちょっと怖いけど
さっきの話で納得したから全然大丈夫だよ!!」
「OK」
よーし、これでメンバーは決まったし、あとは
しっかり作戦会議だな!!
「じゃあ、あとは詳しい作戦の確認をしないとな!」
「あ、じゃあ僕の家でしよっ!!」
「しょうとさんの家ですかぁ、どんな感じ
なんでしょう」
「あぁ、しょうとの家めっちゃ金持ち感
満載なんだぜ!」
「ほぉ、それは見てみたいですねぇ」
「よーし、今から行こう!!」
「おぉー!!」
次話も来週水曜、木曜のどちらかで投稿予定です。




