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間話.街の噂3


「おいおい! 聞いたかよ! 第三階層がついに攻略されたらしいぞ!」

「おお、あの新人がな! とうとうやりやがった!」

「新しい階層に行ったのは何年ぶりだ? 十年、いやもっとか? これでついに第四階層の時代が始まるってわけだ。いったいどんな所なんだろうな。俺がそこに行けるのはいつになるか分からんが……」

「第三階層のボスはワームだったんだってな。しかも、とんでもなく巨大なやつで、全長百セメルもあったという話だ……どうやったらそんな化け物を討伐できるんだ?」

「魔術使いもいなかったんだろ? しかし、武器だけでなんて無理だろう、巨人ならともかく、あんな小さな体で通用するわけがない。魔具があったんじゃないか?」

「それにしたって半端な魔具じゃ利きやしない。分からねえ、全然分からねえよ。そこまでいくと、もう本当に伝説の中の出来事だよな」

「おう、想像もつかねえ世界だ。お前、今はどうだ?」

「ああ、ようやく第二階層を終えられそうだ。罠は多いが、あそこはボスがいないからな、運さえ良ければどうにかなる」

「そいつは凄え、お前もC級になる日が近いんじゃないか? 友として誇らしいぜ」

「へっ、何が『友』だ! 俺たち冒険者に、そんな曖昧なもんはいらねえ。仲間か敵か、どっちかだぜ」

「そう言うない。この前、奢ってやったじゃねえか。生意気なやつだぜ」

「その前は俺が奢ったやっただろう。貸し借りなしだ。貸し借りと言えばよ、あの、変人の錬金術師を知ってるか? エルフなんだが、やたらとケチでよ。そいつがあの新人になにか貸し借りがあるようなんだよ。どうも、あのゴーレムを作ったらしいんだが」

「ゴーレムを作ってやったってんなら、錬金術師のほうに貸しが出来たんじゃねえか?」

「いや、そこが変な話で、錬金術師のほうに借りができたんだとよ。貴重な素材を触らせてもらったとかで」

「ゴーレムを作ってやっておいて、なおかつ借りになる? 一体どういうことだ」

「あんな金ぴかな素材……まさか、伝説のオリハルコン? いや、まさかな」

「オリハルコンなんてあるもんかい! 昔々も大昔に、海の底に沈んだ伝説の帝国で使われてたってやつだろ?」

「そんなもんが手に入ったら、普通は冒険者なんてやめちまうぜ」

「違えねえ! だが俺たちはまだやめらんねえ。明日の糧を求める冒険者に、乾杯!」

「おう、乾杯!」


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