泉のせい?
豪華、2本立て!!
タイトルに偽りはなし!!
その9
泉のせい?
森の中の静かな泉のほとりに、せいるんとはるかは立っていました。
この泉の精霊に願いをすると、なんでも願いが叶う、そう言われている泉です。
二人は手を繋ぎ、泉のすぐ間際までやってきました。
この二人を、じぃっと見つめる姿がありました。
こけももです。
ふと、はるかがこけももの方へ視線を飛ばし、ウインクをしました。
こけももはにちゃあ、と笑い、弓に矢をつがえました。
そして、しぴっと二人に矢を放ちました。
せいるんは戦士です、矢の存在にすぐ気づいたのですが、はるかに手を取られかわすのが精一杯となり泉に落ちてしまいました。
とすぐに泉の水面がざわだち泉の精デビぞうが現れました。
手には銀のせいるんと、普通のせいるんが握られています。
「よ、よかった~^^;」
せいるんの安堵は束の間でした。
「オマエの落としたのは銀のせいるんか?普通のせいるんか?」
「ちぇんじ!」
「え、ちょ、ま!そ、そんな!!」
一度消えたデビぞうは再び現れました。
「オマエの落としたのは金のせいるんか?プラチナのせいるんか?」
「ん~金でいっかあああああああ」
こうして金のせいるんをげっとしたはるかは、こけももと山分けにすることになったのです。
がしかし、金のせいるんは非常に重く持ち運べません。
「ダイヤが出るまでまてばよかった・・・」
後悔先に立ちません。
おしまい。