ダメ猫騒動
タイトルに偽りは・・・・
各自のご判断にゆだねます・v・
その13
~ダメ猫騒動~
時は元禄、ナベシマ藩は主のナベシマ公デビえもんと、奥のおレテの方が住んでおった。
二人はボケとツッコミをくりかえしつつ暮らしておったのだが、ある日おレテの方が体調を崩し、寝込んでしまったそうだ。
「うぅー、私は普通だ、mkⅡなんかじゃない!!」
意味不明な言葉を発するおレテの方、高熱にうなされているようであった。
デビえもんは各地の医者に診せるも、一行に原因は解らぬまま。
こうして一か月程がたち、デビえもんは燃え盛るパトスを鎮める方法に頭を悩ませていた。
変わらず夜になると、またもやおレテの方が苦しみ始め
「加速装置なんかない!うぅ、USB3.0なんてついてないし・・・」
やはり高熱の影響でしょうか、相変わらずイミフなことを繰り返しておった。
ふとデビえもんが視線を巡らすと、障子には巨大な猫の影が!!
「ええい、面妖な!」
いい放って障子を開けると、そこには化け猫となった奥女中まりにゃんの姿が!!
「おのれナベシマァ!!!」
そう叫ぶと、まりにゃんは飛び掛かっていきたのだ、行燈目掛けて。
行燈を押し倒すと、素早く体で火を消し、行燈の油をペロペロと舐めはじめのだ。
「ぐるぐるにゃ~ん」
「・・・・。」
消えたろうそくを転がし遊ぶまりにゃん、喉は鳴りっぱなし。
これには剛勇、いやいや芸を志したデビえもんもセリフが出てくるはずもない。
と、そこへ現れたのは御用商人のきゃむの助。
「こんちは~、ダンさん本日はお日柄も良く~って、お呼びでないお呼びでないっと。
こらまた失礼しまい・・・・ぐぇ!」
空気を読んで逃げようとしたきゃむの助の襟首を引っ張ったのはデビえもんその人。
「・・おいきゃむの助、あんどんの油はおまいが収めたモンやろ?
なんであないになっとんねん?」
「へ?あ、あー、アレね、アレはですね、ダンさん・・・」
「ダンさんやあるかい!」
「あ、い、いや、水増しにちび~っとだけマタタビなんぞを仕込んで・・・・へ?」
「そこへなおれぃ!!!!」
こうして、ナベシマ藩にお家騒動が起こったとか起こらないとか。
おしまい。