表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/150

ツレナイ森の住人さん

更新遅れちゃってすみません。

 カフカの街を北に向かうとすぐに森があった。

 隣を歩くダークは目に見えてリラックスした表情に変わった。基本的に表情動かさないんだけど若干眉の位置が上にあがってる気がする。


 やっぱ、森だからエルフにとって故郷に帰ってきた的な気持ちだったりするのかな?


 ここでポーンと音が鳴る。


 《隷属者が条件を満たしました。隷属者が称号『森の住人』を取得出来ます》


 森の住人?


 《称号『森の住人』:森に住むに相応しい者へ贈られる称号。MPと魔法攻撃力、魔法防御力のステータス補正中up。ユニークスキル『森の知識LV5』、スキル『共有LV1』を同時取得出来ます》


 ほう。

 よく分からんが、今の称号毒々しいし、ステータス変動ないからね、新しい称号に変えてもいいんじゃね?


「ダーク、称号を森の住人に変えていい?」


 まあ、聞いても分からんだろうけどさ。


 ダークは案の定首を傾げてみせる。


 いいや。

 どうせユニークスキルとかは変わらないからね、変えちゃお。


 《隷属者の称号『愚者の末路』が変更されました》


 《称号『愚者の末路』は、取得不可項目に追加されました》


 《称号『森の住人』を獲得しました。ユニークスキル『森の知識LV5』を獲得しました》


 《称号『森の住人』の補正により従属者のステータスが変更されました》


 《スキル『共有LV1』を取得しました》


 名前:ダーク

 種族:堕天エルフ(ダークエルフ)

 LV:1

 称号:森の住人

 加護:最上級隷属の加護

 ユニークスキル:拒絶LVmax、森の知識LV5

 スキル:忍足LV2、共有LV1

 HP:11/1(+10)

 スタミナ:1/1

 MP:503/3(+500)

 物理攻撃力:2(+1500)

 物理防御力:1(+3000)

 魔法攻撃力:5(+1600)

 魔法防御力:2(+3180)

 回避力:1(+500)

 テクニカルポイント:0

 ※呪い状態


 うーん、補正効くのって素のステータス部分だけなのね。1か2増えたみたい。


「!!」


 で、ダークは変更が知らされたのかな、びっくりした顔で私を見てくる。


 うん、喜んでないみたいだけど嫌そうな顔でもない。良かったってことに受け取ろう。


 夕飯は森に分けいってすぐに流れていた沢沿いで作った。

 大急ぎで買った片手鍋に沢の水を入れて焚き火で米を煮込んだ、ただのおかゆだ。今回は街で買った野菜とタクティスさんとこから頂戴した塩を入れたから、まあまあな出来だった。


 因みにお椀を買うのを忘れてたせいで、鍋に直接スプーンを突っ込んで食べるスタイルだ。


 お。ダークは美味しいと思ってくれたみたいでスプーンの進み具合が早い。でも私に遠慮してか、時々思い出したように私の様子を見てスプーンの速度を緩める。


 これは……知ってる。

 典型的なお腹空いてるけど隣の人に遠慮して共有のご飯を思う様に食べれないパターンだ。


 いやー、私もよく食べる人間だからね、分かるよ。お腹空いてても、ハメ外して食べすぎると顰蹙(ひんしゅく)買うもんねー。で、遠慮して食べないでいると結局お腹空いたまま過ごしちゃって、本来の会話にも集中出来ず、物足りないまま終わるんだよ。何回女子会の前後でマ〇ドナルド行ったことか!


 てなわけで、気持ちのわかる人間としては、そんな無駄な遠慮はさせてあげたくないのですよ。


 うん、ここは育ち盛りな少年に譲ろう。

 コイツの残りを食べて、足りなければまだ作ればいいしね。


 私は片手鍋ごとダークに渡す。


 訝しげな表情で真意を探ろうとしてきてたから、食べ切るようにってのと、私自身はここにまだ調理してないのあるからってのをジェスチャーで示してやった。朝ご飯用なんだけど、究極お腹吸いてたら作ろうかなって程度だけどね。伝わるはずもないし、そこは伏せておく。


 ダークはそれで納得したみたいで、ガツガツと鍋のお粥を食べ進めた。


「わー、マジで全部食べ切っちゃったんだね。なかなかの食いっぷり……」


 この子、昨日の夜飯時はあんま見てなかったから分かんなかったけど、結構食べる系なのね。


 まあいいや、満足そうな顔してるし。

 作ってやった側からすると嬉しいよ。


 さて。

 ご飯、作るか?作るのにだいたい1時間かかる。

 そう考えると、あんまお腹空いてないし、いいかなって思えてくる。何か怠いし眠いんだよね。


 私は沢で片手鍋を洗うと、水だけ入れて火にかけた。


 お湯飲んで寝よう。

 てか、タバコ吸いたいなー。でもこんな近くにダークいると危険だよね。


 あー、でも吸いたいなー。

 沸いたお湯と一緒にその欲求を飲み込む。


 と、大人しく私を見つめていたダークが徐に指を指してくる。


「なに?」


 小さな細長い指が私を指して、私の脇に置いてる食料を指す。


 ああ、作らないのかってこと?


 首を振ってみせる。


「これでいいよ、もう寝たいし」


 ジェスチャーと共にそう言う。


「っ!!?」


 ダークが途端に眉間にシワを作ってスクッと立ち上がった。

 私が振った首よりも早くもブンブン首を振ってくる。口が朝に逆戻りしたようにへの字だ。


 えー、何、また何か怒ったの?

 こいつ割と切れキャラなのな。


「何怒ってんのさ。別にいいじゃん、ご飯作って食べるより寝ちゃいたいんだってば」


 プイッ


 ダークは朝と同じようにそっぽを向いた。


 もー、こいつ、人が優先してんのに態度デカイんだから。

 まあいいよ?私も人のこと言えないから寛大だよ?でもさ、


「そんな態度、あんま他の人にしちゃダメだからね。良いことないよ?」


 伝わらんだろうけどね。あと伝わったとしても私なら言うこと聞かない。


 ダークも、私の忠告なんて知りませんとでも言いたげな態度で背を向けて森に入っていった。


 トイレかな。


 基本的に彼の行動は規制していないし、行動範囲も結局1km圏内から変えてない。

 だって行動範囲束縛とかさ、いよいよ奴隷化してるみたいで嫌じゃん。一応スフィアさんと約束したけど、レーンボルトファミリーも流石にここまで来てないだろうし、普通の人もいないだろうからさ。馬鹿正直に守るつもりはないのだよ。


 それと、何故かこの当たり、というか私達が通る道に魔物もいないみたい。多分、ダークの呪いのおかげじゃないかなーとか予想していたりする。それが正しいとすれば彼が魔物に襲われる心配は多少低くなる。


 一応、いくら私でもそれだけで目を離してるわけじゃない。ずっと発動していた成果で危機感知がLV3に上がったってのがデカイ。


 《危機感知LV3:スタミナ100を消費して24時間、パーティメンバーの危機を中確率で感知する》


 危険が迫れば何時でも(たとえダーク(ヤツ)がクソしてても)駆けつけるつもりだ。

 気を抜いたら預かってる子が死ぬとか洒落にならんよ、マジで。


 てなわけで私が守れる範囲は自由に行動させてる訳さ。


 で、ヤツがいないうちに……。


 ぷはー。


「うっまー、これこれ」


 今回は葉巻だ。

 タバコはいよいよ少なくなってきてるもんね。こんな超日常で消費するわけにはいかない。

 焚き火で火をつけたんだけど、やっぱりオイルライターよりも味に深みが出る。


 ガサガサッ


 げ。

 ダークが帰ってきた!

 急いで葉巻の火を消す。


 あっぶねぇな。

 ダークのステータスは……よし、HP減ってない。

 もう、不用意に吸わないようにしなきゃだなぁ。あーあ、つら。


 ん?よく見ればダークは何かを大量に抱えている。


「え!ミカン?!ミカンじゃない?!美味しそ」


 プイッ


 ダークはまだ機嫌が悪い。

 私からミカンを隠すように背を向けて座る。


 え。


 もしかしてさ、ダークさっきのご飯じゃ足りなかった感じなの?それで、作らないの知って怒ったの?

 そのミカンは私用じゃなくて、自分で食べる用?


 あーあ、恥ずかしい。何と言うか、やりきれない。


 結局私は、何かをしてあげれば必ず見返りがあるもんだと、そんな勘違いをした人間のまま変わってなかったってことだよ。


 こんなガキにも見返りを求めちゃうとはねぇ、大人としてどうなんだよ。


出来るだけペース上げて頑張ります。

18日以降がまたペースちょっと落ちるかもです…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ