ただの水と砂糖と塩の飲み物
更新遅くなってすみません(スライディング土下座)
寝ぼけてデータ消えてました。
「え?そんなこと言いましたっけ」
とりあえずとぼけてみせる。
えーと、えーと?
私さっき何を口走ってたっけ?
うん、実際知り合いとかではないし、逃げ切ろう。
「いや、勇者という言葉が出ていたからな。勇者召喚はついひと月前に1人目が成功したと聞いておるが……国も大々的には宣伝しておる訳では無いからな。今何人まで召喚に成功しているのかは私も詳しくない。なかなか情報収集が上手いと見える」
「いやいや、何となくですよ?自分も勇者召喚成功したらしいってのを聞いただけでして……そんな、知り合いとかじゃないですし」
「……そうか、まあ、情報は金になる。特に勇者関係は世界を左右するからな。いい情報ならば言い値で買うぞ」
勇者の影響力そんなあんのか?まあ、世界救うもんね。
で、スフィアさんの後ろにはポフォとタダンがいた。タダンはすっかり回復したようで傷も残ってない。
それにしても、一応ちゃんと交代制で働いてんのね。ノズとフィントが酔いつぶれてる間、このオッサン2人がスフィアさんを護衛してたんだろう。
正直、こんな醜態晒さないよう部下のたずなくらい握ってて欲しいもんだが。
と失礼なこと考えていると地をはうようなうめき声がかかる。
「うぅ、カナメ、さっきの味付き水くれ……」
ノズはお頭であるスフィアさんが来ていることに気づいてないらしい。経口補水液を強請ってくる。
私は丁度いいタイミングだったのでスフィアさんからの話題を煙に撒こうとバケツに大量に作り置きしておいた経口補水液をコップですくってノズに渡した。
ゴクゴク……
「あぁー、うめぇ。こいつぁすげぇな。だいぶ楽になった気がするぜ……って、お頭っ!!」
やっと気づいた。
つーか、そもそもスフィアさんは何でここに来たんだ?
「カナメ殿、その水はなんじゃ?」
「塩と砂糖混ぜただけの水ですよ。身体の吸収率が高いので酔っ払いの酒抜きに使えるんです。ただ、酒と一緒に飲むと一気に酔が回りますから気をつけないといけませんが」
興味津々だから仕方なしにコップですくった経口補水液をスフィアさんに渡した。
「不味くはないな」
「まあ、塩と砂糖だけですしね」
「吸収率の上がる割合とはどんな具合じゃ?」
「……情報は金になるんでしたっけ」
私は笑顔でスフィアさんに言い返した。
だって、スフィアさんには追い詰められてばっかりじゃん。やり返したくなるじゃん。
これはささやかなる反抗である。
スフィアさんは一瞬言葉をつまらせ、大きめの目をパチっと瞬かせると「あっはっはっ」と笑った。
「言い値で買おう。可愛い部下がことあるごとにこのように酔いつぶれるのでな。いちいち薬など使っておれんしな。潰れたものへの回復指導をするために知りおきたいのじゃ」
さも愉快そうに一頻り笑うとそう言ってきた。
うん、まず酒の飲み方から指導しろよ。
とは言わない。流石に言いすぎると怖いし。
それにしても、情報を売るなんてしたこと無いからなー。
「じゃ、10,000prで売りましょう」
「ふふ、それだけでいいのか」
「大したことじゃないですし、現物ある訳だし自分で調合出来る範囲ですもんね。結構ふっかけた方ですよ?」
「それもそうじゃな。ではその値段で買おう」
「え、本気ですか。高くない?」
「良い。久々にこんな桁の少ない買い物をしたがな」
「なるほど、それなら2桁程ぼったくってれば良かったですね」
「あっはっはっ」
今日のスフィアさんよく笑うなぁ。
凄い楽しそうだ。やっぱり昨日ダフォファミリーに勝ったから嬉しいのかもね。すこぶる機嫌が良さそうだ。
まるで憑き物でも取れたような……あ、ダークいなくなったから……とかじゃないよね?
ダークいい子だよ?仮にそうだとしたら、手放したこと後悔させてやるからね?
で、その場で10,000pr札を貰ったので水、砂糖、塩の割合を教えた。私の経験上一番酔いつぶれた奴が回復しやすかった割合だから、元の世界でもネットで拾ったくらいじゃ手に入らないだろう。
と、ダークが興味津々に私らの方を見ている。
この水飲みたいのかな。
今朝ちゃんと砂糖粥をコップ2杯飲んでたし、そろそろこのくらいなら飲ませても良さそうだ。
「?!」
ダークは経口補水液を警戒しながら一口含むと、びっくりしたような顔をして一気にゴクゴク飲み干した。
「昨日も言ったが、コイツには充分気をつけるんじゃぞ」
スフィアさんが真剣な顔で念を押してくる。
うーん、気をつけるって言ったってねぇ。
私呪い無効だしなぁ。
昨日ダークの呪い結構上級のらしいけど、よくよく見れば私の呪い無効スキル、『全て無効』て書いてるしね。私自身に呪いがかかることはまず無いと思うわけだよ。
まあ、その旨を言うつもりは無い。
「お気遣いありがとうございます。気をつけます」
と無難に返しておいた。
で、何故か酒場に顔を出していたスフィアさんは、部下の回収に来たらしい。
ノズ達が回復したのを見ると、一緒に酔いつぶれていた店の主人に迷惑料としていくらか金を払って帰って行った。
つか、迷惑料払うくらいなら部下に酒の指導を(以下略)
その後、暫くして復活したノズ、フィントと一緒に武器屋に向かった。コイツらは今日の夕方からタダン達と交代らしく、時間にはまだ余裕があるんだと。せっかくなので一緒に装備選びしてもらおう。
当然ダークも連れているんだが、ノズ達が超警戒しているのでなるべく離れて来るように言っておく。
18時にもう1個上げます。




