↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記憶への旅   作者: gOver
PR
54/55

第54話 甦る記憶

 思い出しました、何もかも……。背中の刻印の鈍い痛みを感じながら、私は過去の記憶を徐々に取り戻していきました。

 私の名前はレティシア。ジーザス王とフローラ王妃の間に産まれた姫。私には確か、双子の弟がいたはず……そう、名前はエリウス。私とエリウスとリノさんは、よく箒に乗って遊んでいました。

 平和な日々。あの楽しい日々が永遠に続くものと思っていました。空の魔物の襲撃があるまでは……。

 ニュアージュの国は、魔物の襲撃で滅ぼされました。生き残ったのは、私とエリウスと、そしてリノさん?

 私はリノさんの顔を見つめます。私は混乱のさなか、エリウスやリノさんとはぐれてしまいました。エリウスはリノさんと一緒だったはず。

「リノさん、エリウスは? 私には双子の弟がいたはずです」

 私の瞳をじっと見つめ返していたリノさんは、視線を外し俯きました。

「リノさん……?」

「……私は」

 しばらく黙ったまま俯いていたリノさんは、ようやく重い口を開きました。

「ジーザス王にあなたとエリウス王子を頼まれたの……。ニュアージュが湖の底に沈みゆく直前に、傷つき気を失っているあなた達を王と王妃からたくされた……」

 リノさんの瞳に涙が浮かび、細い肩が震えていました。

「私は命がけであなた達を守ろうとした……けれど、魔物は容赦なく襲いかかってきて、いつしか三人ともはぐれてしまったわ……」

「リノさん、エリウスは? 彼はどこに行ってしまったの?」

 リノさんは辛そうに首を横に振りました。リノさんにも分からないはず、私の記憶は奪われリノさんも命からがら逃げ延びたのでしょう。でも、私はエリウスがどうなったのか知りたいのです。私のたった一人の家族。

「エリウス王子は深い傷を負っていたから、私も気がかりで……。しばらくあなたとエリウス王子を探し回ったけれど、結局見付からなかった……」

「……」

 背中の刻印がズキンと痛みました。リノさんにもある刻印。ニュアージュの者には、きっとみんな刻印があるのでしょう。エリウスにもあるはずです。生きているのか死んでしまったのかも分からない双子の弟。彼は一体どこにいるのでしょう? もし叶うのなら、彼に会いたい。私は心の中で強く願いました。






今回執筆致しました、春野天使です。

スーの記憶もようやく戻ってきましたね! 物語もいよいよクライマックスへ突入〜。一時はどうなるかと思いましたが、なんとか完結出来そうで良かったです。(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。