絵が上手な人の話し。
お久しぶりです。初めましての方もどうぞ楽しんでくださいね。ゲーム会社の人々。今回は?今回も?ゲーム制作の裏側的な話しではありませんが、時々出現するやたら絵が上手な人をあまり絵が得意では無い人の視点から。
突然ですが、うちの会社の壁にはマグネットタイプのホワイトボードが貼られている。この場合はマグネットシート?
初めて見た時はこんなのあるんだなぁと思った。
あ、どうも、デバッグリーダーの高階柊です。
何故かたかしーって呼ばれてますよ。
まぁ、書くことと言ったら、アプデまでのスケジュールだったり、イベント実装までのスケジュールだったりと普通の事。
しかし、何故か隅っこにメチャクチャ上手い絵が描かれている。
週明けには必ず描かれているのが謎すぎる。
「‥‥このガン◯ム、誰が描いたかしってる?」
そんなわけで、今週はメチャクチャ上手いガ◯ダム、多分ファースト。が隅っこに描かれていたので、とりあえず同期のサトミさん(里見)に聞いてみた。
「さぁ?この前はピカ◯ュウだったよね?」
サトミさんも心当たりは無さげだった。
因みに先週は躍動感が半端ないピ◯チュウが描かれていた。
「その前は、イー◯イ大集合してた‥あんなに種類増えてるとは‥‥」
「あぁ、たかしーが名前わからん!って言ってたやつねーその前は確か、第七班集合してたけど」
「しかも少年編バージョンと青年編バージョンを2週に分けてね」
芸が細かすぎるけど、それにしても一体誰が?と首を傾げる。
リクエスト出来るなら暁も全員描いて欲しい……写真撮って待受にしたい。後仮面◯イダーBLACKも……。
因みに麦わらの海賊達も出現してた事がある。
あの有名な後ろ姿のやつ。
「‥‥でも1人の犯行ではないよね、絵のタッチが違う」
「‥‥‥謎だ、誰が描いてるのかわからん」
「そういや、クラスに1人は居たよね、ガン◯ムめっちゃ上手く描ける男子」
あー確かにいた。メチャクチャガン◯ムに詳しい男子がいておまけに絵まで上手くて、何故かクラスの標語にガン◯ムが描かれてた事があった。
まぁ、そこまで振り切った男子が他にもいるのか謎だけど。そいつは全く何も関係ない仕事に就いてるけど。
ていうか、サトミさんの同級生もそういう男子いたのか。
「女子は結構人間描く人の方が多い気がするなー」
まぁ、これは体感だけど、と言えば、サトミさんも頷いた。
「確かに‥‥なんかマシン系は女子少なめの印象だよねー、動物系は女子多め?」
「んーじゃあ、あのポケ◯ン達は女子の犯行?」
「まぁ、女子って基本的にふわっとするの好きだからねーきっと女子かも」
「ピカ◯ュウって、ふわっとしてるのかね?」
「してるんじゃ?なんか大技やる時、一応毛が逆立ってたし」
あーだこーだ話してると、別の声が割って入ってきた。
「いや、あれは電気ネズミだから、触るとビリッと来るよ?サ◯シも最初ボロボロになってたでしょ?」
「そんな正論はいいよ、どしたの?わっしー」
「うわー同期会の誘いに来たのにその言いぐさー、傷つくわー」
ものすごく冷めた物言いをしたサトミさんに対してオーバーリアクションを取るわっしー。(鷲谷)こいつも同期なんだよなぁ…
「どのレベルの傷かによる」
「サトミさん、ゲームじゃないから傷の度合いはわからんよ」
「そうねー、で?同期会?またやんの?」
「そう、来週ーつか、何の話ししてたの?」
大してダメージ負ってないの丸わかりなので、切り替えも早いことこの上ないわっしーから、同期会のお知らせっていう気合いの入ったレジュメを受け取る。
「あぁ、この絵、誰が描いてるのかねー?って話し」
「‥‥‥おたくの森本くんと由良さん、隣の島の真崎くんとアバターの溝口さん」
「「なんで知ってんの」」
「たまに目撃してるから」
「えっ、因みに今日のこの絵は?」
「真崎くん、わかりやすいじゃん」
そう言われて、真崎くんのデスク周りを思い出せば、確かに、ガン◯ムが陣取っている。ていうか、ガン◯ムに詳しくないから、選択肢に入ってなかった。
「言われてみれば‥‥」
「‥‥ミゾちゃん以外なんで絵と関係ない仕事してるんだろうね?こんなに上手いのに」
ほんとね、森本くんと由良さんはデバッグ、隣の真崎くんは企画運営だしね。因みに溝口さんはアバターデザイン担当で、新規アバター作成の時はめちゃくちゃ趣味に走ってるよね?的なデザインが多い。
「そういや、アニメーターとかってマシン描ける人が一番給料多いらしいね」
「へー‥‥そうなの?」
「確かね、前に誰かに聞いた」
誰に聞いたか忘れたけど、それならガン◯ム描いてる人はめっちゃ貰ってるってこと?とアホみたいな質問したことはある。若かったなぁ‥‥
「‥この同期会のお知らせの絵もメチャクチャ上手いけど」
サトミさんにそう言われて、手元のレジュメを見れば、こっちもこっちで何か上手い絵が描かれていた。
「フィールドばっか描いてるから、たまにこういうの描きたいって言って、30分くらいで描いてたよ」
他部署の同期が描いたらしい。うちの部署に俺らと同期の背景担当はいないもんな。
「‥‥エ◯ァって30分で描けるの?」
サトミさんが信じられんと言う表情に、わっしーもすごいよねーと笑う。
「まぁ、絵が上手い人って、概ねそんな感じかもな」
「うん、想像の範疇を超えてるよね」
今回の語り部
高階 柊
デバッグリーダー。通称たかしー。仮面◯イダーBLACKが大好き。絵が描ける人を心の底から尊敬している。なんでも出来るように見えて、絵が苦手。
今回の登場人物
里見彩花
デバッグサブリーダー。たかしーの同期。
たかしーと同じく絵が描ける人を心の底から尊敬している。腕前は某バラエティ番組の絵心無い〇〇達と同じくらいと自負している。
鷲谷直人
通称わっしー。たかしーとサトミさんの同期。
同期会の幹事によく任命される。2人とは他部署。