5 新しいパーティーメンバー
「男性諸君、お久しぶり」
リリーはアハトの真っ赤な頭を微弱なトルネードで、ソフトクリームのようにした。
「何するんだよ。あ、リリーとアトミスじゃないか」
「今日、二人で入団したのよ」
「リリー婚約おめでとう。でも、なんで婚約したのに、こんなところにいるんだ?」
「退屈だったのよ。杖もロットも試していないもの」
「リリーらしいけど、アトミスまで、伯爵令嬢なのに」
「私も退屈過ぎて、武器も使ってみたいし・・・・・・」
「最前線で戦うのは大変だけど辞めてみると、遣り甲斐はあったんだなと思ったよ」
「またパーティーメンバーになれますか?」
「別メンバーに誘われているけど、お嬢様達が来たのなら、またメンバーになろう」
「ありがとう」
「またよろしくね」
食事のトレーを置くと、彼ら達の前に座る。
「アハト達は今日からの予定だったの?」
「一応、でも、1日休んで明日からでもいいぜ」
「じゃ、明日からお願いね」
アトミスが美しく微笑む。
「このエリアは、金貨が2枚ずつもらえるらしい。どんな魔物か知らないけど、毎日、支払われるらしい」
「強いのかしら?」
「その可能性が高いな」
「武器持ってきましたか?」
「持ってくるのは大変だったが、持ってきた。アクセサリーも・・・・・・」
「みんなも?」
ワポルとフィジも頷いた。
「魔物退治に慣れたら、またダンジョンに攻撃するんだろうな。それとも、もう視野に入れている可能性も高いかもしれないな?」
「この建物の戦士は、100人くらいいるらしい」
「前と変わらないわね」
「前の魔物の森から、こっちに移ってきた者がけっこう多いらしい」
「こっちはあまり重点に置かれてなかったから、元々少ないのね」
「そうだろうな」
リリーはアハト達三人とアトミスが話している内容を聞いている。
「属性は?」
「今回も混合らしい。ワポルとの衝突に気をつけないと爆発が起きる」
「アハトとは背中同士だ」
ワポルが料理を食べながら答えた。




