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悪役令嬢になるのも面倒なので冒険に出かけます(仮)  作者: 綾月百花
5   ダンジョンへの攻撃
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9   第二回ダンジョンへの攻撃(2)


 部屋に行くとアハト達が来ていた。

 アトミスは鞄を下ろし、手を洗っていた。

「ただいま帰りましたわ」

「お疲れだったね」

「リリーのお陰で、作戦成功だ」

「ラストアタックまで取るとは、俊敏性があるのかな?」

 アハトは杖とロットを腰に巻いたままだ。

「アハトありがとう」

「どういたしまして」

 杖とロットを持つと、アハトはくくりつけていた紐を解いた。

「専用のロットと杖だね」

「そうみたいですわね」

 ベッドの横に寝かして置くと、リリーも鞄を降ろす。

「なんだか、うっすらと黄金に見えたのよ」

 リリーは手を綺麗に洗い、うがいをすると顔も洗ってしまう。

「俺はそういうのを見えなかったが、ラストアタックと、たまたまの魔獣からのプレゼントかな?」

 リリーが顔を洗っているので、アトミスがアハト達の相手をしている。

「アハト達は金貨、たくさん拾えましたか?」

「一生、働かなくてもすみそうなほど集めた」

「それはよかったわね」

「さあ、そろそろ食堂に行くぞ」

 フィジが扉を出て行く。

「魔物がいなくなったら、安心してこの道を通れますね」

「でも、よくよく考えたら、魔物がいなくなったら、俺たちの仕事がなくなる」

 リリーが、また眠そうにあくびをして、そのまま眠りそうなのに気づき、アトミスはリリーの手を繋ぎ、「行きますわよ」と部屋から出て行った。



「ダンジョンの攻略ご苦労。ダンジョンの奥まで辿り着き、ボスを退治できた。皆のお陰だ。感謝したい。1日休日を作り、夜の狩りに出てみて欲しい。魔物が出てこなければ成功だと思われる」

「はい」皆が返事をした。

「食事を終えたら、事務所に寄って、金貨を受け取って行くように」

「はい」と皆が返事をした。

「ゆっくり食事をして寛ぐように。私から以上だ」

 団長が敬礼するので、皆も立ち上がり敬礼する。

 そのまま、順に食事を取りに行く。リリーはアトミスの横に並び、お皿に料理を盛っていく。「リリー嬢、今日も活躍お疲れ様でした。団長からのご褒美です」シェフがリリーのトレーにアイスクリームとチョコレートを置いてくれた。

「ありがとうございます」

 シェフは微笑んで、奥へと入っていった。

「よかったわね、リリー」

「はい」

 暖かいパンを取り、バターももらう。最後にオレンジジュースをもらって、席に着いた。

「今日はお疲れさま」

 アハトはリリーが席に着くと、皆に言った。

「うちのメンバーに怪我人が出なくて良かった」

「そうですわね。毒蜘蛛は毒を抜いても、どうしても発熱してしまいますから」

 リリーは頷いている。

「乾杯でもするか?」

 アハトもワポルもフィジもグラスを持ち上げている。アトミスとリリーもグラスをあげて、「乾杯」と声を出して、グラスを触れさせる。いい音がする。

 リリーは一口ジュースを飲むと、料理を食べ出した。お昼はパン一個だったので、どうしても空腹だ。アハト達がおかわりを取りに行った。アイスクリームまで食べて、リリーも少し物足りない。

「私もおかわりしてきます」

「私もしたいわ」

 珍しくアトミスがおかわりに立った。

 アトミスの横に並び、最近お気に入りになったおかずを取り、シチューと葡萄の入った柔らかいパンを二つとオレンジジュースをもらって、席に着く。男性諸君の食器の上には山盛りのおかずが乗っている。

「さすがにお昼は少なかったですわね」

「途中でお腹が鳴っていましたの」

 リリーがお腹に触れる。ポーションが手に触れて、これを使う機会がなくて良かったとリリーは思った。

 美味しい料理を食べた後、事務所に寄って、前回の分と今回の分で、10枚の金貨をもらった。


読んでくださりありがとうございます。

オマケです♪

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