5 大規模作戦の選出
「さて、約束の1週間が経ったが、皆の意見が聞きたい。洞窟の中の探索をしてもいと思う者はどれくらいいる?」
手を挙げたのは、ほぼ全員だった。
「命の保証はないぞ」と言われても、誰も手を下ろさなかった。
「一度に送れる人数は50名だ。10パーティーだ。そこで誰が先発で行くかと相談して欲しい」
「どこもレベルは変わらないだろう。メンバーのリーダーがくじ引きしたらどうだろうか」
「光の魔術師は10人はいるのではないでしょうか?麻痺が起きたとき治療する者がいないと危ない」
「そうするとアタッカーが減るが。攻撃力の強い者を送った方がいいのではないか?」
「運搬を2往復してもらったらどうだろうか?そうすれば、100人行けるが」
「全滅をしたら、ここを守る者がいなくなるぞ」
「そんな弱気なことを考えていたら、負けるだろう」
意見が飛び交う。
「50名では押し寄せてくる魔物を倒すための人数が足りないと思う」という意見が一番多かった。
「リリー嬢、二度迎えに行くことはできるか?」
「慣れてきたので、何度でも運ぶことは可能ですが、箱の中で動き回らないでいただきたいです。箱が不安定になり、とても危険ですので」
「皆運搬中はおとなしく、自分が荷物になったように動かないように」
「はい」と皆が返事をした。
「では、2班に分けて、運搬してもらうことにしよう」
「突入順は」
「はい」
「はい」
「はい」とパーティーリーダーが、たくさん手を上げた。
アハトも手を挙げている。
今、この寄宿舎で戦士として活動している者が全員行くことになる。
リリーは自分の手を見つめた。この手ですべての命の責任を持たなければならない。
「リリー、大丈夫?」
「緊張しているんですわ。私がミスをしたら、皆を殺してしまうかもしれませんから」
「責任重大よね」
「お姉様を運ぶくらいは簡単ですけど、重い乗り物を二つ持つのは今回が初めてですわ」
「でも、リリーならできると思うわ」
順番はくじびきになりアハトは前半になった。
決行日は三日後で、前日の狩りは休みになった。
リリーは毎日、箱を持ち上げて運ぶ練習を続けている。




