2 大規模作戦の話(2)
いつもの狩り場で、魔物を倒していると、アハトが「この単純な狩りに飽きてきたんだ」と言った。
「俺も、毎日、同じ事をして過ごすことに飽きてきた。金貨がもらえるから続けているが」とワポルも言った。
「俺も同じだ。金貨がもらえるから続けているが、正直、飽きた」とフィジも言った。
「アハト達はダンジョンへ行きたいのですか、それとも退団なさいたいの?」
アトミスが攻撃しながら、三人に聞く。
「国境のあるこの道が安全に通れるようにならければ、死人は絶えないだろう。退団は考えていない」
「アハトはダンジョンへの攻撃を支持するのね」
「ああ」
「俺も」
「俺もだ」
男性諸君は珍しく新しい狩り場へと興味を持っていかれている。
「リリーはどうするの?」
「皆に従うわ。私もこの国境の道を安全に通れるようにして欲しい。そうしたら、家族も私に会いに来られますわ。でも、お姉様は家族が反対されるでしょう」
「そうね。でも決めるのは私よ」
どんどん湧く魔物を淡々と倒しながら、五人は話し合う。
確かに毎日、同じ狩り場で、淡々と魔物を倒しているのは、危険を伴うが単調で飽きてくる。
「尖った山を見てこようかしら」
「リリー、一人で危険な事をしてはいけないわ」
「空の上から見るだけなら、平気でしょう?」
「それなら、私も連れて行って」
「俺も見たい」
「同じく俺も」
「見たいに決まっているだろう」
「一度には無理だから、順番ね」
辺りが白み始めた。日の出間近だ。
魔物の数も減ってきた。
リリーは爆風で掃除を始めた。
最近では、魔物の死骸の掃除はリリーの仕事になっている。
「フィジも手伝いなさいよ」
アトミスに言われても、フィジは「リリーの方が掃除がうまい」と言って手伝わない。
「いいのですよ。背後を見ていてくだされば、安心して掃除もできます」
「リリー、甘やかすのはよくなくってよ」
「すぐ終わりますから、平気です」
その日、リリーはアトミスを連れて尖った山を見に行った。
大きな洞窟が開いていて、魔獣の姿は見えない。
「降りるのは、危ないですわよ」
「はい」
「山は大きいですね」
「どれくらの魔物がいるのでしょう?」
山を見て、戻るとアハト達が並んで待っていた。
「俺も見たい」
「わかりましたわ」
アハトと手を繋ぎ、山へと飛ぶ。
アハトは飛んだことに興奮している。
「洞窟も見られましたか?」
「ああ、見た。この時間は魔物はいないんだな」
「そうですわね」
アハトと飛んだ後、ワポルとフィジも飛んで見せた。
その後、騎士団長が「連れて行ってくれ」と言ったので、5回も洞窟を見に行った。
リリーは騎士団長に、どんな属性も飛べるという話をした。
ビエントが教えてくれた話をしたが、そんなに簡単には飛べないだろうと、否定的だった。
それよりも、リリーに一度に何人運べるか聞いてきた。リリーは試したことがない。「わかりません」と答えた。
「試してみてくれ」と宿題を与えられた。
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