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第0話 『俺の幼馴染』

 俺、豊橋廉治とよはしれんじには一人の幼馴染がいる。

 彼女は俺と比較にならないくらい優秀だ。

 どれくらい優秀かというと、成績は常に学年トップ、この間実施された全国統一模試でも総合30位。弓道部に所属していて、その実力は全国で通じるレベル。さらに、その整った容姿のおかげで、中学入学後まもなく全校にその名が知れ渡り、告白した者は全員玉砕。誰一人彼女の心を射抜く人間はいなかった。それは高校に入学してからも変わることはなかった。

 そんな傾国の美女の人気の秘訣はそれだけじゃない。誰にでも分け隔てなく接し、その人徳と愛嬌のおかげで誰にも嫉妬を抱かせないのだ。

 しかし、ある日を境に彼女は学校を休むようになった。

 見た目はとても元気そうなのだ。話している分には何も違和感はない。しかし、放課後や休日に彼女の家に寄って帰るとき、表情に翳りが見える。ただ別れを惜しんでいるという風ではない。まるで──そう、まるで何かに怯えるような表情。

 だから俺は極力長く彼女の部屋にいるようにしている。それが彼女のためになると信じて。

 そんな彼女の名は井原愛乃いはらあいの。俺の自慢の幼馴染だ。


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