第7話 初めてのご飯
多少の編集
鍛冶屋から出ると、結構長い時間いたようでもう真っ暗だった。
「そろそろ部屋にもどるか。夕飯はどんなものがでるんだ?」
よくよく考えてみると、この世界に来てから初めてのご飯だ。日本のご飯と同じレベルなわけないよな、、、。
そんなことを考えながら歩いていると宿屋に戻ってきていた。宿屋に入るとリルが忙しそうに働いていた。
「リルもどったよー。ご飯もう食べられる?」
「はい! 準備はできてますよー。今日のメニューはパンとスープ。そして、鳥の唐揚げですよ!」
「鳥の唐揚げか! ちなみに何の鳥?」
「えっと、確かこの辺に住んでいる、リーヴァ鳥っていう魔物だったはずです!」
「へぇ、食べてみるよ」
リルには冷静に答えたが、少し驚いている。なぜかって?魔物が食べれるなんて思ってなかったからだ。見た目は普通の鳥の唐揚げだが、魔物の肉なのか。
恐る恐る食べてみた。
「っ!?う、うまい!」
「そうでしょ?この店の人気料理のひとつなの!」
肉は柔らかく、ジューシーで、噛めば口の中で鳥の旨みが広がり箸が止まらない。
「おかわりもあるので、沢山食べてくださいね!」
「おかわり頼む!」
数十分後、俺はパンパンになったお腹をさすりながら、リルと話していた。
「まさか、あんなに旨いとは、、、。あっちで食べた唐揚げよりも美味しかったな」
「お口に合って良かったです! また食べてくださいね」
「当たり前だ! 絶対食べるよ。そういえば、汗をかいたからお湯を部屋に持ってきてくれない?」
「分かりました! ついでに預かった荷物も持っていきますね!」
荷物を預けていたことなんて、すっかり忘れていたが持ってきてくれるらしいので先に部屋に戻る。電気は無いようだが、魔法を用いたランプがあり、部屋は少し明るかった。
便利だよな。魔法があれば、こんなことも出来るのか。俺もステータスには魔法の才能があったから使えるはずだ。今度誰かに習ってみるか。
そんなことを考えていると部屋のドアを叩く音がした。
「紅葉さん、お湯の準備が出来ましたー。はいりますよ?」
「いいよー。これでやっと体を拭けるよ」
お湯は綺麗だったが、これも魔法の力だろうか?
「背中とか手が届かないとこ拭きましょうか?」
そんなサービスもあるのか、じゃあお言葉に甘えて頼らしてもらおう。
「ふぅ、やっぱ体を拭くとスッキリするな」
「背中拭き終わりましたよ。ほかは大丈夫ですか?」
「もう大丈夫。リル、ありがとう」
サービスもしっかりしていてこの宿はいいな。今度もお願いしよう。
「紅葉さん、明日も頑張ってくださいね。おやすみなさい」
「おう、おやすみ」
思ったより疲れていたようでリルが部屋を出たあと、すぐに寝てしまった。
次回の投稿は明後日です。