第19話 スライムと戯れる
18話まで少しずつ修正をしました。
近づいてきたスライムを見て思ったんだけど、どうやったら仲良くなれるんだ?
「餌付けかなぁ……? でも、食べられるものなんて知らないし……」
そこまで考えて、この間受けた薬草採取のクエストの達成報告をしてないし、ゴブリン討伐はそもそもしてないことに気づいた。
「やってしまった……。今度、報告しに行かないとなぁ。こないだ集めた薬草だけどまた集めるし、スライムに食べさせてみるか」
早速、スライムの目の前に薬草を置いてみるとすごい勢いで食べ始めた。
スライムは半透明なので、食べた薬草の様子がよくわかる。体内で溶かされているようだ。
「おぉ! スライムは草食か? いや、溶かして栄養にしてるみたいだし何でも食べるんじゃないか?」
薬草を食べ終わるとスライムとの距離はさっきより近づいている。触ってみると、少し冷たくてプルプルしている。持ち上げてみるとそんなに重くない。
「それにしても、大人しいな。人懐っこいし。なんで、ほかのスライムとは仲良くなれないんだ?」
謎だ。でも、そのお陰でおれはこいつと仲良くなれたわけだし、運命だと思っておこう。
膝の上に乗せて撫でてみると、気持ちよさそうに揺れている。
「これ、絶対仲良くなれてるよな? こいつ絶対テイムしたいな。お前は俺と来たいか?」
言葉の意味がわかっているようで、更にくっついてきた。
『【テイム】のスキルを獲得しました!』
突然頭の中で声が響いた。スキルの取得はこうやって知らされるようだ。初めてだとビックリするな。本当なのかどうか、ステータスを確認してみる。
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【名前】兎月 紅葉
【ランク】1
【レベル】1
【種族】人間
【職業】勇者(仮)
【数値】
《体力》200/200
《魔力》100/100
《筋力》100
《素早さ》200
《防御》100
【称号】巻き込まれた者、普通、魔法の才能
【スキル】
《下位》剣術Lv1,テイムLv1(New!)
《ユニーク》鑑定Lv10,???
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無事に追加されているようだ。後で、師匠に報告だな。あと、テアラにもお礼しないとな。
「テアラ! こいつと仲良くなれたし、スキルも取れたぞ!」
「そのスライムと仲良くなれたの!? じゃあ、お祝いとしてそのスライムはテイムさせてあげる!」
テアラから許可は貰えたし、テイムしてみようかな。
「《テイム》! よし、できたな! お前の名前は、フィリスだ!」
他の人が既にテイムした、魔物をテイムする場合は本人の許可があれば大丈夫なようだ。
命名すると、テアラの時と同じように少し光った。
「良かったですね、紅葉さん!」
「あぁ! 全部テアラのおかげだよ! ありがとな!」
「べ、別に何もしてないし!」
テアラはお礼を言われると照れていた。
「私はもう少しテアラちゃんと遊ぶので、先に帰っててもいいですよ!」
「わかったよ! 二人とも仲良くな」
2人は友達になったようで、仲良く遊んでいる。テアラは初の友達が出来たようで、とても嬉しそうだ。
リルはここでもう少し遊ぶらしいので、忘れていたゴブリン討伐に行くことにした。
もう少し書き溜めたいので次回も遅れます!
 




