第18話 スライム事情
遅くなりました!
目を覚ますとまだ早いようで、日が少し昇ったくらいだった。
「昨日は買い物で疲れていたからご飯を食べたらすぐ寝たんだっけ?」
昨日は本当に散々な1日だった。まぁ、いつまでも引きずっていても仕方がない。
今日はテアラを探してスライムのリースと仲良くならせてもらう予定だ。
こないだはリースに睨まれていた気がしたけど、仲良くなれるだろうか……?
「仲良くなるのが困難な気がしてきたぞ……。まぁ、少し早く起きたことだし、テアラを探すだけ探してみるか」
街の人達に聞き込みをすれば、すぐ見つかりそうだな。スライムを連れた少女なんて、珍しいだろう。
ギルドに行けば、情報の量はもっと多いだろう。
食堂に行ってみると、朝早いというのにもうリルは働いていた。
「おはようリル。今日もよく働いてるな」
「おはようございます! 紅葉さん、今日はお早いですが何かあったんですか?」
「ああ、今日はテアラっていう、スライムと一緒にいる女の子に用があって、探す予定なんだ」
テアラの事を少し話してみた。すると、驚いたように
「テアラちゃんですか? 遊んだことはないけれど家くらいなら知ってますよ。あの家結構有名ですから」
「へぇ、知ってるのか! 連れていってくれると助かるよ」
こんなにも近くにテアラの事を知ってる人がいたなんて凄い幸運だ。テアラは出かけることを親に話している。
「じゃあ行きましょ、紅葉さん!」
「あぁ、よろしく頼むよ」
こうして、リルと一緒にテアラの家に行くことになった。
リルに連れられて、たどり着いたのは大きな屋敷だ。周りの家と比べるとよくわかる。庭がありそこでは、テアラがスライムと遊んでいた。
「テアラちゃん! この方が用事があるらしいんだけど大丈夫?」
「えっと、紅葉? 何か用?」
少しきつめの口調で言われてしまった。これだから友達が出来ないんじゃ……。
「俺もスライムが欲しくなってさ、テイムのスキルを取ろうと思うんだけど、その方法が魔物と仲良くなることなんだよ。野生だと難しいからリースに手伝ってもらおうと思ってな。協力してくれるか?」
「仕方ないなぁ! リース、分裂!」
テアラ言った分裂の指示で、リースが何体にも分かれた。
「ありがとな! どのスライムがいいかなぁ……?」
スライム達を見てみると数が多い。前までは10匹だったのに15匹になっていた。
その中から1匹だけ、俺の方に近づいてくるスライムがいる。
「決めた! こいつでいい?」
「この子にするの? その子他の14匹と仲良くなれてないし、相当難しいとおもうよ?」
スライムの中にも仲間と馴染めなかった奴もいるらしい。不思議なものだ。
「じゃあ、紅葉さん。私はテアラちゃんと遊んでるので頑張ってください!」
「遊ぶなんて私一言も言ってないじゃない! まぁ、そこまで遊びたいなら遊ぶけど……」
テアラは恥ずかしがり屋なのか、ツンデレなのか、よく分からないが、リルと友達になれそうで良かった。
じゃあ、俺もスライムと仲良く遊ぼうかな。
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