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クッキー制作できるかも

しばらく私は羞恥心の中にいます。

それは何故か? そんなの決まっている、泣きたくないのに泣いちゃったんだよ!

溢れ出る雫が頬にあたり止まらなかったんだもん。


自分が5歳であり、幼いのは自覚していたけど恐怖心と命に関わるような出来事に襲われるのは...さすがに耐えれなかったんだと思う。


だけど一番は......。


ちらっとゲルフィンさんを見ると思いっきり優しく微笑んで落ち着いたようですねと安堵する言い方をされたのがいけないんだと思うのです。


包容力ぱないよ、まったく。


ぐしっと持ってたハンカチで目を拭いてから、開き直って服の端っこを掴みつつお礼を言っておいた。


すると一瞬驚いた表情を浮かべてたものの、クスッと軽く笑みマントから出してくれたあと不意に周囲を警戒するゲルフィンさんの様子にどうしたんだろうと思ったらスーーと黒い鴉のような鳥が舞い降りる。


ゲルフィンさんが腕を出すと鳥は止まるとフォーカス先生の声が聞こえてきた。


『お守りするはずが見ていることしかできずにすみません。』

「いえいえ、鳥を媒介では何もできないと思うので大丈夫かと。」

「アルセイヌ、フォーカスなら鳥を媒介しても色々できるぞ!」

「へ?」


そうなの? と見ればフォーカス先生は一旦沈黙しつつもすまなそうな感じで謝って。


『実は魔法遮断があり近づくことままならず、共謀者の気配を追跡して捕まえた矢先に戻ったらこんな事態に、言い訳になったのは僕のえごですね。』

「まあー少なからずの援護があっただけよしとしておきますよ。」

『ゲルフィン殿は手厳しいですね。さてアルセイヌ嬢はお使いはまっとうできそうですか?』


急に話題変換されて私的には詰まっているのが関の山なのだ。だって周りの現状的にも出店は壊れてるし、人はまばらだし、怪我人だっていると思う。

そんな状態で目的の品が売ってる場所が無事とは思えない。


「うーん、書いたい出店が無事なら買えるけど.......難しいです.......たぶん。」


本当ならスムーズにお使いできると踏んでたのに、こんなこと起きるとは思ってなかったのだから戸惑いは大きいが本音。でも書いたかったなあーとか思うのは贅沢な願いなのかね。


苦笑気味に答える私に対し、ゲルフィンさんがふむと考え込んでる素振りに首を傾げてると材料は何がいるんです? と聞かれてクッキーの材料と混ぜる素材などを簡単に説明した時、何かを思い出したようだった。


「そういえばアルセイヌを見つける前に、ひったくった少年の親玉から色々ぶんど、ごほん。詫びをもらったんですよ! その中にアルセイヌの欲しい素材が入ってましたね。」

「なんと!!!」


おおおおお!!!! これであのクッキーが再現できるではないか!!? めっちゃ嬉しいし、カナリアちゃんにライナリアにも食べさせてあげられる。


ほくほくな気持ちでえへへと顔が緩んでるとゲルフィンさんとフォーカス先生が何故か笑っていた。

なじぇに笑うのだ?」


「なんで笑っておられるのだ?」

「元気になって良かったなあーと思ってな。」

『ですね。元気を取り戻したなら安心です。戻ってきた時にライナリア嬢も心配すると思いますしね。』

「......うん。フォーカス先生とゲルフィンさんこのことは内緒にしてね。へたに心配させたくないからお姉ちゃんに。」


こんな事態があったなんて知ったら絶対に心配すると思う。目の届かない場所での事件なんて制定式で嫌ってほど後悔してたっぽいもん。


ゲルフィンさんとフォーカス先生は了承してくれたものの鳥のフォーカス先生がゲルフィンさんの肩に移動するなりコソッと何か呟いた瞬間表情が変化した。


「どうかしたの?」

「後でやることが増えたみたいです。」

「ふむ、事故処理? それとも...教会事件が関わってるとか?」

「『!!?』」

「図星なんですね。」


この事件の時に私へと呟いた男の言い方、それにモンスターの私へみる眼差しが記憶の片隅で忘れてた何かを思い出した。だからこそアルセイヌの存在もソレに影響しているんじゃと推測できたから。


お2人の驚きの感じにあーやっぱりと確信したけど、子供の私が何かできるわけないから一言だけ助言しておこうと決めた。


「.......私絡みなら後で教えてね! 秘密ばかりされると勝手に動いちゃうからね!」


ニカーとちょい悪い顔したら、ゲルフィンさんがなんでか笑って了解したと言い、フォーカス先生に困ったお姫様だろと言って言っていた。


『そうだな我々で守ってあげる対象かもしれませんね。』

「ああーほっとくと何するかわからないからな。」

「うーー何か失礼だと思う!!」


ぷいっと拗ねたら、ゲルフィンさんがひょいっと私を抱き上げてくるもんだから、ひゃああと変な声が出た。


「あんまりここにいると他の憲兵に呼び止められるし戻るぞ。」

「あ、うん。ってゲルフィンさん怪我してのに私抱えたら傷に影響すると思うんだけど。」

「......やれやれ、気にせずに行こうかフォーカス。」

『そうだな。』

「えええええーー無視するとか酷くない!! ねえってば!」


スタスタと私を抱えたまま突き進んでいくゲルフィンさんに文句言ったのに思いっきり無視して雑貨屋のお店に向かうのだった。



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