風と蝶の出会い2
少しずつ絡んでいた男の子との邂逅と少しの思いが交わされる回です!
黒いフードから僅かに見える黒髪はどこか懐かしい気持ちになるような雰囲気で着地したあと私を庇うように長剣で熊モンスターの攻撃を防ぎ弾き飛ばす。
熊モンスターはギシャアーーとダメージを受けたようで彼に攻撃対象を変えたようで四つん這いで地面を蹴り上げ勢いをつける攻撃体勢をとる。
「こいつに手出しはさせねえ!」
ふうーーと息を吐き彼は何か詠唱後に力強く地面を蹴ると熊モンスターへと突進してスピードを上げた瞬間には眼前に現れるなり無数の攻撃を繰り出しダメージを与えた時にはモンスターの目は白目と変わり倒れ伏した。
「すごい。」
ポツリと呟いたときには、後方のゲルフィンさんのほうも決着がついたようでモンスターが倒れる音が響いた。
それと同時に私の方へと近づきゲルフィンさんは怪我がないかと聞かれ、私を心配そうに呟くゲルフィンに僅かに震える手を隠しながら笑顔を向けたのに何故か苦笑された。
どうしてそんな顔するの?
怖い気持ちはあったけれど、大丈夫だと思う。
「そうか怪我ががないなら良い。それよりもお前は敵なのか味方なのかどっちなんだ?」
心配げな表情は警戒へと変わり険しいものへと変わった後に彼へ声をかけたとき、フードを被った彼が外すと真っ黒な髪に光があたると煌めきが美しく、紫の瞳は冷めたような表情でゲルフィンさんを見つめていた。
「......敵になるかはお前たち次第だ、アルセイヌの運命は酷く闇に包まれている。グライハイムにも言ったが蝶は大きく花と共に眠りにつく、今後気をつけておかないと実現する、それを忘れないことだ。」
「どういう...意味だ!!」
「ゆめゆめ忘れなければ良いさ。」
クククと怪しく笑うと長剣をしまい立ち去ろうとするも私はつい呼び止めてしまった。
「ちょっと待って、あなたとはどっかであってない?!」
「...凛子お前とはまた会えるさ、僕と君の運命も動く鍵と歯車となり動き出しいるからな。」
「それってどういう.......。」
ツキンと痛む頭をおさえる私彼は哀しげにそして慈愛ある表情で笑み。
「運命が動くときにわかるさ、俺は前川京也覚えておいてくれ凛子。」
「きょう...や?」
痛む頭で呟いたときには京也は少し嬉しげだったがすぐに表情を変えゲルフィンさんへと向ける。
「風と蝶は出会い歯車は動くとお前の上司に伝えておけ。」
「...ああ、了解した。」
互いに胸うちは明かさないように京也は消えた。
その光景にゲルフィンは何処か悔しげな感じで手を強く握りしめてたものだから、つい私が手を包み込んだ。
するとハッとし私を見つめ苦笑した。
その後は街の人達は正気を取り戻すかの如くざわざわと声がし、私とゲルフィンさんは変に騒ぎなる前に人が少ない街角の座れる場所に移動していた。
「また騒ぎが起きちゃうんだねーー。」
不幸なトラブルメーカ的なスキルにちょい愚痴ってると横にいるゲルフィンさんが苦笑していた。
「まあーアルセイヌが無事なら良いと思うけどな。」
「ぐぬーなんか不満、せっかくここにお使いでクッキーの材料あるからきたのに!」
「......それに対しては少々お前に説教しておきたいんだが?」
「へ? 何故に?」
見上げると眉がピクピク動いて眉間に皺がよってらっしゃった。
「お前はいくら変装していても狙われる立場だって自覚ないだろ! それに1人で行かせたフォーカスもフォーカスだ!」
「フォーカス先生なら使い魔で守ってくれるって。」
「ふっ......守るって言って守ってないから腹ただしいんだが。」
「そういえば...気配ないですね。」
ってフォーカス先生のことで不意に戦闘のことを思い出す。
「......ねえーゲルフィンさん、怪我大丈夫なの? 私を庇ったとき肋骨折れてたって言ってたでしょ。」
あの時の衝撃と鈍い音が耳から忘れられずに聞いら、ゲルフィンさんは話題変換に対して呆れたのかと思わせるほどおもっきり溜息を吐かれた。
別に説教から逃げるために話題変換したわけではないけど、はたからみればそう思われてもと思ってしまう。
「......まったくお前は人のことばかりだな。」
「へ? ってうわっ!」
「怒る気が失せるほど優しすぎる。ほんと幼いのに何故にこうも......。」
「大事だから、心配するんだよ。これからもずっと...。」
「アルセイヌ......お前は。」
ぎゅっと抱き寄せられてから服につい力込めてしまってと街の人達が壊れた瓦礫や散らかってるものを片付けている光景が目に入る。
私のスキルのせいで巻き込んでしまったことへの後悔もあるけれど、間違ったことを次には改善する行動をする。
大事だから守りたい、これからも......。
「頑張って頑張って...後悔しない未来に進みたいの。」
アルセイヌの未来のためにも。
この小さな手にある力は弱いけれど、少しずつでも未来への道筋が変わっていけたら.......きっと。
きっと、あれ?
不意になんでか頭を撫でられ静かにマントを被せてくるゲルフィンさんの優しさに涙腺が緩んでいたことに気づいた頬をつたいおち流れていることに。
「気持ちだけで動く強さもあるが、恐怖心だってあるんだ。泣きたい気持ちまで無視しなくて良い、お前はお前としてあるがまま動いたらいいさ。だがたまに甘えておけ.....な。」
「!!! ゲルフィンさんのバカ。」
実際話しながらゲルフィンさんの服に力を入れてたのに気づかれてたせいで悔しい気持ちもあったけれど、甘やかされのは慣れてないのに、不意の攻撃は卑怯だと思いつつも緩んだ涙は止められるわけもなく溢れ落ちていった。




