出会いと黒い闇3
教会事件勃発編です
詳しい事件は父親視点で書くので少しの謎入れております
意味がわからないと思うのに、この光景は何故かみたことがあるような感じにさせる。
記憶のない何か? でも覚えている何か?
じわじわと腕輪から立ち上がる痛みと頭痛で気持ち悪くなっていると、司祭様が私を呼ぶ声に立ち上がるもよろめきそうになる。
何が起きているの?
ただそう思うけれど行かないといけない!
意識をハッキリさせるためにほっぺたをパチンと叩いてから司祭様の側に行く。
教会の祭壇の近くに到着した私は祈りのポーズをとる。
すると黒い闇が私を包むと思ったのに、薄い黒と光が放たれ私の周囲をくるくると回る。
その瞬間だった教会のドア勢い良く開く音が響いた!
恩恵中だった私は驚き後ろを見ると黒い服を着た集団が入ってきていて、手には武器を携える。
子供達は突然の出来事に混乱で泣き叫ぶものや、親達が素早く我が子を探し守ろうとしているものなどでわかれていた。
「ゲルフィン!! アルセイヌとライナリアを守れ!!」
「御意!!」
後方で待機していたお父様がゲルフィンに命令を飛ばして私とライナリアを守る命令を飛ばしてるなか司祭様が私の側に来るなりボソリと呟く。
「アルセイヌ様こちらへ。」
「え?」
「あなたは恩恵の途中です、へたに中断するのもアレですし。それに...安全な場所に移動したほうが得策と思いますしね。」
にっこりとこちらを安心させようとしているはずなのに、笑顔が陰るように見え立ち上がり後方にいっぱいでてしまう。
「いやいやーー他の子も安全が必要だと。」
自分だけ安全にって可笑しいんじゃと拒否ったのに司祭様は胡散草い表情をくずさないまま近づき囁く。
「......貴女さえ来ればいいんですよ、黒い悪魔さん。」
「え?」
黒い悪魔ってとアルセイヌが思った時には遅く、後ろからの喧騒と戦闘音や悲鳴が聞こえてるはずなのに意識が遠のいていた。
****
次に目が覚めたのは自宅のベッドの側で、側には紫苑がいる。あれ? 私...確か恩恵もらった時に何かあったような。思い出そうとするけれど酷い痛みが走って思考が定まらず、まるで考えを拒否っているように感じる。
「何があったんだっけ?」
わからないなあー。
「アルセイヌお嬢様お目覚めになったのですね!! 良かった〜〜。」
「エリカさん、私なんで家にいるの?」
横を向きエリカさんが近くにいることに気づいて声をかける。するとエリカさんが教会での出来事を覚えてないのかと問われ頷く。
しばしエリカさんは思案した様子だったけれど、ゆっくりと事のあらましを話してくれた。
私は司祭様から強制的に奥の部屋へと連れて行かれたようで、そこでの残虐な何かを見てしまったらしい。
残虐とは? と聞くも子供の神経にも影響するとのことで話してもらえず。
ただ魔力暴走が起きて周囲が損害や被害が出てしまったようだけど、主に原因は教会側だったみたい。
あと黒い服の連中は聖女が目的だったようで、誕生する前に誘拐し殺すように命令されたみたい。
なのでヒロインはそうそうに国から強制的に保護することが決まり、別区間のしっかりした教会に預けられるようになったようだった。
ヒロインは相当嫌がってたみたいだったが、何か思いついたように態度は否定から肯定されたのこと。
「被害出てないの?」
「はい、旦那様方の対応と王家の方々の迅速な対応とゲルフィン様の行動により無事に鎮圧されております。」
「そっか。私が寝てる間に色々あったんだね。」
話しを聞いてる間に目が覚めてきたせいか起き上がり膝には紫苑を抱いて聞いてたあらましに、なんか悪い気がしてたら、エリカさんが事件は解決したのですし、私やライナリアが無事である事が一番ですと言われてしまえば反論できなかった。
「では、お嬢様がお目覚めになったことを知らせに参りますね。お嬢様はまだ病み上がりですので大人しく寝てください。」
「えー目が覚めちゃったのに〜。」
「ふむ、では紫苑様と大人しくして下さいね。」
「はーい。」
エリカさんは少し笑いつつ部屋をでて行くのを見送り、私は空をみると外は夜になっていて静かに虫の声だけが聞こえていた。




