7.星羅の宿命
近くの神社の、大きなご神木の前に来ていた。
『我は月を作りし癒しと浄化の龍、ユインの代理、星羅。』
髪とが白く長くなり、目が金色になった。
『この社の神よ姿を現した前。』
ご神木が光だし木から何かが出てきた。
≪我を呼び出したのは誰だ≫
老人の姿をした、ヒルスの眷属、アルマだ。
『アルマ様、私にございます。癒月家のものです。』
かしこまった態度で星羅は言った。
≪貴様がか≫
威圧するようにアルマは言い放った。
『はい』
真剣な表情で応えた。
≪なぜそんなにも多くの瘴気を宿しておるのだ。≫
目を細めてアルマは言った。
『瘴気…ですか…?』
自分の瘴気は、自分には見えない。
≪うむ。そして心の臓に絡みついておる。心の臓のあたりが痛いと感じたことはないのか?≫
(瘴気が原因だったのか…なんで浄化できてないんだ!?)
『たまにありますが…瘴気が原因だったのですね…だから家に入れなかったのか…』
≪家に入れない、か。もうそんな時期がやってきたのだな。≫
『えっ…』
≪貴様に、教えるときが来たのだな。≫
『何をですか』
≪今から言うことは家のものに入ってはならぬ。いいな。≫
『わ、分かりました』
≪…この世界、そして、平行世界、いわゆるパラレルワールドに瘴気があふれたとき、ユイン様の分身は現れる。それが貴様だ。貴様は、全てのパラレルワールドに赴き、すべての瘴気を身体に宿し、朽ちていく。それがお前の宿命だ。≫
『どういうことですか?』
理解が追い付かない。理解ができない。