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10.消えゆく光
これで最後…かな…もう…限界…頭も痛いし…心臓がもう…
金色の目はもうほとんど濁り、銀色だった髪は黒くボロボロになっていた。
肌にも痣の様に紫色になっている部分も多くなっていた。
『我…癒しと…浄化の…力を…持つ…龍…ユイン…の…代理…星羅…この…世界の…瘴気を…我が…もらい…受ける…』
瘴気が星羅の体を包み込み、すべて体の中に入っていった。
肌は黒っぽい紫色に変わっていた。
金色の目は、濁り、光を失っていた。
髪はもう輝きなどなくてボロボロだった。
『…ゲホゲホ…っくはっ…もう…死んでも…いいよ…ね…ゲホゲホ…はぁ…』
この姿は…誰にも見せたくないな…でも…力を解放した姿は…誰にも…見えないはず…だから…このまま死ねるなら…良かった…もう…泣いてもいいかな…見てる人なんていないしいいよな…
星羅は血を吐き涙を流しながら倒れた。