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お妃さま誕生物語  作者: violet
本編
19/102

愛って

リヒトールとシーリアに戻ります。


「あの女性達は、革命前から調べてリストにあげてありました、まともな感覚であろう貴族として。

だから、すぐに召集できたのです。

活躍のあった革命軍の兵士に報奨の一部と考えてました。


革命軍だけでは、人手が足りないのはわかりきってましたし、革命軍の中で文官として、使えるのは極端に少ないですから、貴族男性の中で、革命で生かすものリストも用意してありました。

あくまでも、情報を元にですから実物と会って処遇を決めました。


この国に革命はさけれませんでした、決して不作でない年なのに、飢餓で毎年、万に近い数が亡くなっているのです。

でもそれで、国を潰すわけにいかないのです、革命の後、すぐに機能できる準備が重要でした。」

私に説明してくれるのは、リヒト様の側近の一人で、ケインズ様。

それで納得した、順応性の高い女性達がすぐに用意されたことを。

数少ない、この国の横暴な貴族らしくない女性達。


私はマクレンジー邸のリヒト様の執務室で、お茶してる、リヒト様からお土産に美味しい焼き菓子をいただいたの。

側近に用意させたのはバレバレなんだけど、それでも周りがビックリしたと聞く。


そっとリヒト様を仰ぎ見る、書類を、読んでいるのか、集中した瞳は深い緑「かっこいい。」

つぶやきが聞こえたのか、ケインズ様が吹き出している、

「鎖は決定だからな。」リヒト様が、顔も上げずに言う。

「リヒト様かっこいい。すごくかっこいい。メロメロですから鎖はいらないです。

それに、もう教会で私のすることはなくなりそうです。この国の人達に任せられそうなの。」


「シーリア様が、こんなに行動的とは存じませんでした。」

ケインズが書類を束ねながら言った。

「私もここで初めて知りましたわ、好きな人に好きって言える幸せを。私、変わりましたの。」


リヒト様の側にいると、気持ちが高揚する、見ていたい、見てもらいたい。

それが行動の原動力になっている気がする。

今までは、王太子の婚約者として、周りの目を気にして行動していたと思う、

今は、他の人はどうでもいい、リヒト様だけに見られたらいい。


どうしてリヒト様かはわからない、12歳のあの日から、ずっと囚われてると思う、

彼にどう思われてるかって、悩むことに。

これからも、ずっと好かれていたい、私以外を見ないで欲しい。

欲張りな私、最初は見るだけでよかったのに、どんどん欲が膨らむ。

もっと綺麗になりたい、魅力的でありたいけど、魅力ってどうすればなれるの?

答えはわからない。

できることが増えたら、わかるかな?

価値のある人間になれたらわかるかな?



リアが私を見てる、視線が外れると気になる、他に目を移すなと。

12歳の少女を見染めるとは、とんでもない変態だとわかってる、いくらでも妖艶な美女がいるのに、なんでも手に入るのに。

王太子の婚約者で手に入らないから()がれたのか、大人の女に飽きたのか、とさえ思った。


気が付くと、リアを手に入れるための策略を練っていた、王太子が手をだすんじゃないかと不安になり、間に合わないかと焦った。


17歳の今は輝くばかりの美しさだ。

絶世の美女と言われるのを何人も抱いたが、すぐに飽きた。

リアに飽きることはない、出張からそのまま王宮の会議に出たが、あの部屋に入ってきたリアに目を奪われた、輝くような眩しさが君からあふれ出てた。

フードを外すと、あふれんばかりのシルバーブロンド、私のものだ、髪の1本までゆずらない、あの手もあの声も私のものだ。


どうして君なんだとか、問いは無駄だ、答えがあるのだから、

この先、リア、君が俺を嫌いになっても逃がすものか、血の一滴まで私のものだ。


そろそろ、この国ですることも終わりにしよう、いくらでもキリがない、とりあえずの目途はたったから、もう私でなくてもいい、しばらくは、シュバルツと何人か置いて、ヒステン王国に移動してもいいだろう、シーリアを手にいれた今、次の段階だ。


準備段階は終わった、これからだ。



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