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異世界魔王のダンジョン奮闘記  作者: 敗者のキモチ
異世界ダンジョンは遠い
7/29

私は……神だ………

「ん、配下増えた」


 さっきまで黙って成り行きを見守っていたスゥちゃんが口を挟んだ。


「だな、お手柄だぞスゥちゃん。ご褒美に今夜プニプニな」


「やだ」


 はっはっは、つれないなぁ。ま、どうせするんだけど。それはさておきあの二体のステータスを見ようか。

 俺はスゥちゃんに笑いかけながらステータスウィンドウを開くと、配下の項目に新たに追加されていた[ダスラ]というのを選択した。



────────────────────

種族:ダスラ

名前:なし Lv23

職業:双子の癒術精霊


体力:450

魔力:570


スキル:二身一体Lv3

    治癒魔法Lv2

    水精霊魔法Lv2


称号:湖の統治者

────────────────────



「二身一体? 治癒? 精霊?」


 続けてスキルの詳細を見てみる。



────────────────────

二身一体Lv3

 二体で一つのステータスを共有している存在。レベルが上がると共有度が上がりステータスが上昇する。


治癒魔法Lv2

 傷を癒す魔法が使える。レベルが上がると大きな傷でも治せる。


水精霊魔法Lv4

 水を操り攻撃や防御に使う事が出来る。レベルが上がると水の攻撃力や防御力が上昇する。

────────────────────



 おおう‥‥‥あの二人めっちゃ強い。俺なんかが配下にして良かったのか? むしろ俺が配下になりたいぐらいだ。


 まあ、言っても仕方ない。そして濡れてしまった今晩の寝床もこの際仕方ない。


 硬い地面に腰を降ろして、俺は今日の成果であるクエスト報酬を確認することにした。


「まずは‥‥‥プレゼントから見るか」


 アイテムボックスから前回と同様の箱を二個取り出す。一つは物凄く豪華な装飾が施されていた。多分コレが隠しクエスト[神獣との邂后]の報酬だろう。


「スゥちゃんどっちから開けたい?」


「ん、豪華なのがいい」


 ですよね。誰でも気になるよね! だって明らかにレアアイテム入ってるもんね!


「じゃ、開けるか」


 どっかからスネアをダラララララと打つ音が聞こえてくるがきっと空耳だろう。

 果たして、豪華な箱の中には赤茶けた色の地味なローブが入っていた。特段豪華でもなんでもない。どこにでもありそうなシンプルな作りである。


「‥‥‥ナニコレ? ‥‥‥まあ、全級鑑定」


 俺は予想に反したその見た目に放心しつつ、一応鑑定をしてみる。すると、驚くべき結果が解った。



────────────────────

森神のローブ(ユニーク級)

 森の神の加護がかかったローブ。自然に囲まれている時に限り、全ステータスがそれぞれ50上昇する。条件に該当しない時は10上昇する。

────────────────────



「私は‥‥‥神だ」


「ん、ちがう。魔王」


「こういう時はテンションに任せるんだよスゥちゃん」


 今度プニプニしながらそういう教育でもしようかな?


「ん、もう一つは?」


 手に入れたローブをバサッと羽織りながら。


「じゃ、開けてみっか」


 先程とは打って変わって無骨な様相の箱を開ける。すると、中には濃紺の禍々しいベルトが入っていた。


「漸く魔王っぽい物が手に入ったな」


 ローブも黒とかだったら雰囲気が出るんだが。


(‥‥‥全級鑑定)



────────────────────

覇王の剣帯(レア級)

 見る者を戦慄させる禍々しい剣帯。剣術、槍術等。刃物の扱いに補正がかかる。

────────────────────



「我は覇王なり」


「ん、魔王様バンザイ」


「んー、50点だな、及第点」


 もうちょっと頑張ってくれな。


(コレ、装備しても呪いとかかかんないよな?)


 とか思いつつも迷い無く装備する。ふっふっふ、迷うというのは、最悪の選択肢なのだよ。


 さて、プレゼントボックスの確認も終ったので、お次はスキルポイントだな。確認してみると、スキルポイントは[ダンジョンはロマン]クリアの報酬で5増えて41ポイントとなっていた。


「まずは情報系スキルから‥‥‥」


 既に全級鑑定があるから要らないだろうが、一応見てみる。[言語理解][世界常識]等があったが、今は要らないので無視。すぐに戦闘系スキルの確認に移ると、そこで[体術]のレベルを2に上げ、[剣術][槍術]を取得し更にそれぞれレベル2にした。


 これで消費ポイントは14。残りは27ポイントだ。


 ここで一旦戦闘スキルを置いて特殊系スキルに手を伸ばしてみる。因みに魔法は魔法系スキルの項目にあるらしいが今は魔法についてよく解らないので放置。その辺り、水精霊の双子に明日聞こうと思う。


「アイテムボックスとモンスターテイムは上げておくか」


 他には[罠感知][配下強化][体力上昇]等、特殊系スキルは多岐に渡って多くの種類が存在した。その中から俺は[気配察知][隠密]それから[直感]を取得。[気配察知]と[直感]はレベル2で取得した。


 残りは20ポイント。10ポイントは魔法に残しておきたいから実質残りは10ポイントだ。


「戦闘スキルから取れるモノを見てみるか‥‥‥」


 10ポイントきっかりで取れるスキルを検索する。このレベルになるとユニークスキルっていう強力なスキルらしいけど。結果は[破壊者][軽業師][逃亡犯][技術屋][剣闘士]の五つだった。俺はそれぞれ内容を確認すると。[軽業師]を取ることにした。


『武術系スキルの三つ取得を確認。[体術][剣術][槍術]を[武術Lv2]に統合しました』


 おお、また統合来た。中々うまくいって───


『[気配察知][隠密]の取得を確認。レベル差がありますが、[斥候Lv1]に統合しますか? YES/NO』


 オウ! マイ! ゴォォォッッッツ!?


 失敗したぁ! うまくいってると思った瞬間に失敗したぁ!? 気配察知Lv2にした意味ないじゃん!?


 でもまぁ、このミスはカバー出来るミスだ。その場で[隠密]スキルをレベル2にすると、目の前に浮いていたメッセージウィンドウが改変された。


『[気配察知][隠密]の取得を確認。[斥候Lv2]に統合しました』


 魔術スキル用に残しておいたスキルポイントが9ポイントに減ってしまったが、仕方ない。これは必要な事だ。


 っと、そろそろ俺のステータスを確認して見ようか。



────────────────────

種族:魔王

名前:ベルナック Lv1

職業:かけだし魔王


体力:100

魔力:150


スキル:モンスターテイムLv2

    全級鑑定Lv1

    アイテムボックスLv3

    武術Lv2

    軽業師Lv1

    斥候Lv2

    直感Lv2


配下:スゥ

   ダスラ(種族名)


称号:ラッキーボーイ

────────────────────



 はーい、まだレベル1でーす!


 流石にそろそろレベルを上げた方がいい気がする。勇者が襲撃に来るって最初のメッセージに書いてあったし。いつ来るかまでは解らない。出来る限り上げておいた方がいいはずだ。


 戦闘系スキルも大分溜まったし、低レベルのモンスターくらいなら問題無く殺せるだろう。それに装備によるステータス補正もある。ゴブリン程度なら難無く殺れる筈だ。

 実を言うと、以前湖まで行った時やその帰り道の道中、何回かモンスターを発見した。しかし、俺がチキンなのとスキルに不安があった為に隠れてやり過ごしてきたのだ。


 そこで、おれはスゥちゃんを呼んだ。理由は言わずもがな、明日の作戦会議である。


「スゥちゃん、俺は明日ゴブリンを殺そうと思う」


 俺がそう言うと、スゥちゃんはピクリ‥‥‥訂正、プルンと反応を示してから告げた。


「ん、頑張る」


 ふむ、少し勘違いをしている。


「いや、スゥちゃんがやるんじゃなくて、基本的に俺一人でやりたいかな」


「じゃあ、頑張って」


「おう、頑張るわ」


 随分と簡素で淡泊な応援だ。でも、それがスゥちゃんらしいと言えた。


おはようからこんばんわまでどーもです。

本日はこれのみの投稿です。申し訳ありません。

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