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妻の死装束  作者: 染島丈
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私-妻との出会い-

妻と出会ったのはもう15年ほどの前のことだ。

私は大学を卒業した後目標もなくなんとなく教員免許を取りそのまま高校教員となった。

教員という仕事は楽しいものではない、教員というのは社会人ではあるが学生と普段から関わっているからか学生時代からそうであったままであるのかは分からないが、底抜けに明るいような者が多い。

私は学生時代から人前に先んじて出るようなタイプではなくあの頃からすでに同期の教員からも少し静かなやつ、という印象で見られていただろう。

初めて妻と話したのはその同期から誘われた飲み会でのことだった。私は飲み会自体好きではなくただ一、ニ杯ジョッキを開けて時間が過ぎるのを待つだけなのだが、その日はふとテーブルの向かいに座る小柄な彼女が目に入ってきた。彼女はその日まだ一言も喋っておらず少し緊張もしているように見えた。

その姿に私はどこか惹かれたそれはなぜかは分からない、自分と似た雰囲気が良かったのか、おしとやかなところが良かったのか、あるいは単に見た目が好みだっただけなのか今となってはもう分からない。

ただ私は彼女に惹かれた。

私はその日以降も連絡を取っては休みの日に会うというような日々を続けた。籍を入れたのはそれから一年ほど交際を続けたくらいの頃だろう。新婚のころは毎日が楽しかった...

しかしここ数年は妻の私に対する態度は芳しいものではない。教員の仕事が忙しく会えない日々が多いのもあって冷められているのだろうか..?___

仕事が辛かった日の帰り道はこんな風に楽しかった思い出が浮かんでくる。

今では家の戸を開くのが億劫だ。

「ただいま..」



「...おかえりなさい」

---二人の間には時計の針も沈黙しているかのような時間が流れる

はあどうすればあの頃みたいになってくれるのだろうか、私の何がいけないのだろうかそんなことを思いながらそのまま寝台に身を沈めた。




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