表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第一章 その男新たなる英雄
7/147

1回目はタダだ!

暗い何も見えない何も感じない。僕は死んだのか?

何もわからない。悔しい。悔しい。力が欲しい。 


「───やり直したいか?────」 


なんだこの頭の中に直接響く様な声は。確かに今、やり直したいか?って聞こえた。 


「俺の封印を解いた礼だ一度目はタダで願いを聞いてやる。お前は悔しくないのか?あんな野郎にアイも自分も殺されて。」  


「封印?俺何もしてないぞ?」 


「お前が引っこ抜いた刀は封印されていたんだッ!」 

「えっあのボロい刀が?」 


「ボロいとか言うな!!」 


まさかあの時咄嗟に、近くに刺さってた刀が実はすごい者だとは思わなかったが抜いて良かったと思っている間に、息を整えた刀が話し始めた。


「戻せるのは一ヶ月と二週間前までだ。どうするこのまま何も知らぬまま死ぬか、惨めったらしく争うのか。」 


一ヶ月と二週間前か。ローズとの修行が始まってすぐの頃だ。確かにそのくらい前なら色々と策を考える時間もある。やらないよりはやったほうがマシだ。 


──────────────────────


「ユイトくん起きてる?」 


アイの声掛けで目を覚ました。それはまるで幻想の様だったが刀が頭の中で「契約完了だ」と言う声で今のは現実なのだと理解できた。 

どうやら話は本当の様だ確かに戻った。朝ご飯を食べてアイのいない時にローズに今までのことの全てを話し前より厳しくそしてより強い魔法を教えてもらおうとした時だった。 


「ダメだな。」 


「なんでですかッ!僕は早く強くならないといけないんです!」 


「お前が強くなりたい理由もよく分かった。だがな強い魔法を覚えるだけが強くなる方法じゃない。本当の強さとは、『どんなに劣勢でも諦めない心の強さだ』 どんなに強い魔法よりも心の強さが勝敗を分ける。」 


「────心の強さ…」 


「そうだ。それが勝利の掴み方だ。だがそれだけで勝てたら誰も苦労しない。だからよりレベルの高い術も教えてやるしっかりと着いてこい!」 

 

僕は前回よりも厳しくそしてより強い術を手に入れる為の特訓をした。アイにも、より早くより強固な魔力を練れる様にローズに頼んだ。

 

そしてホーリーに着いてからは王立図書館や石碑などを使って絶対平和神教───和神教に着いて分かったことが3つある。

一つは魔石に着いて。和神教は魔石と言う石の力を取り込み常人の数倍の魔力を得ているという事ただし常人が扱える魔石の力は50%くらいである。

二つ目は稀に魔石の力を51%以上扱える者達がいるその者達を過剰適合者と言うこと。その者達は5大性質とは別の魔術を扱えるという事。そこから考えるとスノードロップは氷の魔術とは別に5大性質のどれかを持っていると考えられる。 

最後は神殿にあった石碑を見て知ったのだがあの祠には神話の時代に猛威を振るった三大魔獣の一つコモルドラが封印されていて和神教はその三大魔獣の全ての封印を解こうとしているみたいだ。スノードロップがホーリーに来るまであと一週間。

  

───もうあんな悲劇は起こさせない───


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ