雪の降る街
絶対平和神教の第一神父だと言い出したスノードロップホオズキはまるで子猫を見るかの様な眼差しでコチラを見ているがその狂気に満ちた顔は他のものでは例えることは出来ないほどだ。
『────土石龍ッ!!───』
ユイトがそう呪文を唱えた瞬間あたりの土や石を巻き込みながら一直線に龍が穿つ。
「思っていた以上ですねぇ素晴らしい」
スノードロップはそれすらもいとも簡単にはたき落としそしてあたりを凍らせた。それはあまりにも無情であえて例えるのであれば虫を叩き潰すかの様なそんな当たり前かの様な様子でスノードロップは
「──────ですが初対面でいきなりとは感心しませんねぇ」
「ローズが言ってたんだ絶対平和神教と自分を名乗る黒いコートを着た奴には気をつけろって。」
絶対平和神教…ローズの言っていた頭のおかしい集団なんでも、神話の時代の兵器を現代に蘇らせるんだとか。絶対平和を掲げているからなのか過剰な恐怖こそが平和への道のりだと説いており、信者を確保する為にはその村の半分を別の村の人に殺させたりして弱りきった心に漬け込むんだとか。
『───フローズアラウンド───』
スノードロップがそう唱えるとあたりの地面がパキパキと音を立てながら凍りついてく。草木は一瞬にして砕け散り。それはまるで波紋の様に一瞬にして、ホーリーの大地を凍土へと変えてしまった。それは人すらも飲み込んだ。
「咄嗟に魔力で体が砕けるのを防いだのですね。やはり素晴らしい。」
「アイッ!!アサッ!!大丈夫かッ!!」
「うん私はなんとか、でもアイさんは…」
そこには凍りついてもう髪の毛一つ動かなくなったアイがそこにはいた。まるで最初からそこにあった銅像かの様にもう生きていないと言うことだけを無情に伝えるだけの氷塊とかしていた。
「───スノードロップッ!!」
怒りに身を任せスノードロップに殴りかかったが、結果は目に見えていた。
「魔法ならまだしも武器すら持たないとはあまりにも残念だ。可哀想にせめて一瞬で終わらせてあげましょう。」