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人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第五章 思いと願いを現実に
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武人

ユイトは左腰にあるナイフ《キリグモ》を4本引き抜き、風を切るほどの速さでスノードロップに向けて投げ飛ばした。スノードロップは地面から氷の壁をつくり、見事に防ぐがそのせいでユイトのエクスアップによる斬撃を完全には回避出来ずに、胸を切られる。 


氷花回刃カイジンッ!!』 


氷を薄く、丸くし、それを高速で回転させユイトに向けて放つが、エクスアップで切り刻む。 


氷回弾ハジッ!!』 


辺りから大量に氷の弾丸がユイトに降り注ぐ。ユイトはエクスアップを鞘にしまい、《キリグモ》を一本ずつ引き抜き、両手に握りしめて弾を弾き落とす。捌くのに必死でユイトが、全てを切り落としたときにはスノードロップの姿は見えなくなっていた。息を整えるまもなくユイトは強大な魔力を感じ、天を見上げる。 

 

『大氷海ッ!!』 


巨大な氷が、ユイトに向かってものすごい速さで、落下している。あまりの大きさで、魔食の力を使ったとしても完全な消失は無理だと悟り、《キリグモ》を鞘に入れ、指輪に触れ呪文を唱える。 


「《ウミヘビ》」 


『ライナリ!』 


ユイトの体にあった武器が消え去り、代わりに胸から巨大なウミヘビの頭が生える。強力な魔力が銃口に集まり、エネルギーを貯める。 


一点集中滅却術…ライナリ。胸部から生えたウミヘビの頭の形をした銃口からとてつもない威力の砲撃を放つ術…これも強大な魔力を使うから一度使えばしばらくは誓いの指輪が使えなくなるのだが、ここで放たなければあれは防げない 

 

魔力のチャージより先に氷塊との距離が限界に達したことで、本来の出力の40%の出力だったが、氷塊を打ち壊すことは難なく行うことが出来た。砕けた氷のかけらに乗ったスノードロップを見つけた瞬間ユイトは指輪に触れ、呪文を放つ 

「《ヤタガラス》ッ!!!」 


本来ならもう使えないはずだったが、たまたま出力が最大でなかったことで再び指輪の力を使うことが出来たのだ。 


『魔岩ッ!!』 


一気に飛び上がったユイトは左手に魔力を込める。それは辺りの魔力を食い荒らし、魔力でできた氷のかけらも喰らう。強力な一撃は古傷を抉るかの様に、今さっき負傷したばかりの腹部に叩きつけられた。その勢いのまま再び地面にスノードロップは叩き落とされる。そのままユイトはお返しと言わんばかりに術を放つ。 


巨爆魔岩サクズーム…!!!』 


先ほどとは比べ物にならない大きさの魔岩が振り下ろされ、大地に触れた時巨大な大爆発が舞起こった。空気は揺れ、大地は抉れ、大地を埋め尽くしていた氷の膜を一瞬で吹き飛ばした。

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