夏休み 宝石のメッセージ
そして、博物館を見学して近くの宝石店で5つの翡翠の内4つをストラップにして夕矢は夕弦と剛士に手渡した。
「記念!」
夕弦は笑って
「ありがとうな」
と答え、剛士も
「ありがとう、夕矢君」
と答えそれぞれ携帯に付けた。
一つは翡翠の研究用であった。
ストラップにした最後の一つは陸奥詩音へ贈ろうと思っていたのである。
三人は直悦に向かい昼食を食べると13時30分のフェリーで佐渡島へと渡ったのである。
二時間半ほどの船旅であった。
しかし。
そこで事件に遭遇するとはこの時には三人とも考えてもいなかったのである。
直江津と佐渡島の小木を結ぶ船は意外と大きな船であった。
中には食堂もありゆったりと座るスペースや身体を横にする雑魚寝スペースもあった。
食事を済ませて乗船した夕矢は出港する時には夕弦と剛士と共に甲板に出て外を眺めていた。
空は晴れ渡り波も穏やか。
夕矢は身体を伸ばすと
「これから二時間半、ゆっくりするかなぁ」
とぼやいた。
剛士は笑いながら雑誌を渡すと
「それと佐渡島で行きたいところを見ておくんだな」
色々回れるから
と告げた。
「金山もあるぞ」
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。