蓮の守護者の探偵
剛士は
「近くに良い店がないか調べる」
と人気のカフェとかを調べた。
「色々あるな」
行こうか
そう言うと夕矢を連れてカフェへ行き、そこから書いている店が入っているビルの出入り口をチェックした。
「ここなら店の人間の出入りが分かるな」
夕矢はこれまで剛士が買ってきた人気店のパンやデザートの意味を知ったのである。
剛士は夕弦に電話を入れて事と次第を説明すると
「悪いが帰るのが遅くなる」
ここでお前の夕飯は買って帰るから安心してくれ
と告げた。
夕弦は頷くと
「わかった、頼むな」
と返して手に入れた書類を見た。
剛士は人がビルに出入りするたびに写真をこっそり取り夕矢に
「この中の人物が美術館にいないかを確認していく形になるな」
と告げた。
夕矢は頷いて久二に電話で夜の7時半ごろに尋ねることを伝え昼の1時から夜の7時まで粘り美術館の近くの洋食店へと向かった。
そして、撮影した人物たちの写真を見せたのである。
すると久二は目を見開き一枚の写真を指差した。
「岡田…」
うちのスタッフで設置を担当している者です
夕矢は腕を組むと
「だったら取り外しも出来るしつける前に入れ替えることも可能だ」
と呟いた。
久二は「すみませんがもう少しお時間良いですか?」と告げた。
剛士は頷いた。
三人は美術館へ移動し
久二は岡田奨を呼び出した。
「購入したシリーズものの絵を盗られた絵と入れ替えたいから手伝って欲しい」と理由をつけたのである。
岡田奨は少しして現れた。
20代くらいの若い男性であった。
そこで久二がビルに出入りするとこの写真を見せると逃げ出そうとしたが剛士に取り押さえられて全てを白状した。
ネットで高額のアルバイトだと載っており、行くとこういうことだったのだ。
剛士は直ぐに警察に連絡をして美術商アウターに立ち入り検査をすると菱尾湖南の『蓮』や美術館から盗まれたもの以外にも幾つかあった。
それも同じように新潟近隣のアルバイトを雇ってやっていたようである。
事件が解決し夕矢は久二から約束通りに菱尾湖南の『蓮』を借りて中から写真を取り出した。
そして、二枚渡したのである。
それを久二は受け取り
「大切に展示させていただきます」
と告げた。
夕矢は頷いて
「お願いいたします」
と答えた。
残りの絵は後4枚。
それですべての場所が分かるのである。
空は夕暮れ。
真夏の暑い気温が辺りを取り巻いていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




