蓮の守護者の探偵
しかし、久二は「いえ、それはないと思います」と答えた。
「私が毎朝チェックしてますから」
確かに君の言う通りに入れ替えられた4枚の作者は何れもそれほど有名ではないですが
「もしかしたら何れはと思うと」
確かにそのとおりである。
しかも、入れ替えられた絵も作者が有名でないだけで一枚の金額は決して安くはない。
夕矢は少し考えて
「待っていてください」
と言うと携帯を手にすると三嶋に携帯を入れた。
確かに夕矢は三嶋から教育を受けたがまだまだひよっこである。
気付かない何かがあるかもしれないと思ったのである。
三嶋が携帯に出ると夕矢は話をして
「俺、これを聞いても菱尾湖南の『蓮』のことはある程度分かるけど他のは…作者の名前のランクぐらいで」
と告げた。
三嶋は「あー、そうだな」と言い
「教えられたのはそれくらいだからなぁ」
と呟き
「それにこういうのは作家のことを詳しく知らないと分らないことが多い」
と告げた。
「例えば菱尾湖南の『蓮』は乙女シリーズ14枚の一枚は分かるだろ?」
夕矢は頷いた。
「うん、知ってる」
三嶋は俺もその三人のうち一人しか知らないが
「長柄達夫の『京都大橋』も同じで橋シリーズの一枚なんだ」
他も調べるとそう言うのが出てくるかもしれないな
と告げた。
つまり、シリーズものの一枚。
夕矢は笑顔を浮かべると
「わかった、ありがとう。三嶋さん」
と言うと携帯を切った。
そして、久二を見ると
「そのシリーズものと言うのは知ってますか?」
と聞いた。
久二は購入者である。
一枚一枚の知識は深い。
久二は考えながら
「確かに…他の二つもシリーズものです」
水野はつの『雪の日』は四季の一枚です
「それに奥村忠隆の『鳥』は花鳥風月の一枚です」
と告げた。
剛士は腕を組むと
「ということは可能性として次も『シリーズもの』が取られる可能性がある」
と告げた。
久二は驚いて
「ええ!」
と声を出した。
夕矢は彼を見て
「俺、その事件を解決します」
だから
「菱尾湖南の『蓮』を借りたい」
…です
と告げた。
久二は頭を下げると
「解決していただけるなら…」
お願いします
と告げた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。