蓮の守護者の探偵
夕弦が思っていた通りに時刻は5時近く。
3人はそれぞれの部屋に自分の荷物を入れて整理するとリビングダイニングに姿を見せて出来合いのお弁当を食べた。
夕矢は自室に戻ると毎日の日課であるアプリを立ち上げて勉強に取り掛かった。
兄の夕弦の仕事が落ち着いて東京へ戻ったら美大へ入ろうと思っているのだ。
勿論、絵を描くことは得意ではないし進みたい道は今している美術品の護衛なのだ。
歴史や美術品の科学鑑定方法などを勉強したいのだ。
その為の勉強なのだ。
夕矢は講義のビデオを見て問題を解くと一息ついた。
外は既に夜の闇が支配し昨日までとは違う光が瞬いてた。
その時。
携帯が震えた。
陸奥詩音からである。
夕矢は着信に出ると
「もしもし」
と呼びかけた。
詩音は眠っている栞の横に座り
「もしもし、夕矢君。今日から新潟だったっけ」
と告げた。
夕矢は頷き
「うん、新潟の西海岸美術館に『蓮』があるから見に行こうと思ってる」
と告げた。
「それで話をして写真を取るようにしようと思ってる」
詩音は笑顔で
「ありがとう」
手伝えなくてごめんね
と告げた。
夕矢は首を振ると
「詩音ちゃんは詩音ちゃんの大切な事をしているんだから気にしなくていい」
俺も兄貴の仕事のついでだし
「兄貴たちにも必要なモノだから」
と答えた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




