表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォトリーズニング  作者: 如月いさみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/123

約束

家に帰って夕食を作ると夕弦と剛士が帰宅し三人で食事をした。

その時、夕矢は二人に

「あのさ、凄く気になる池があって…その池を見せて欲しいって言ったら今はダメだって屋敷の人に言われたんだ」

と告げた。


夕弦はそれに

「ん?池って?」

どこのだ?

と聞いた。

夕矢は「神奈川公園の近くにある川沿いの屋敷の池」と言い

「そうしたらその屋敷の主人の人が出てきて」

兄貴たちに新しい世界は進む者だけにしか与えられないって伝えてくれって言われた

と告げた。


剛士と夕弦は同時に顔を見合わせてむ~んと悩んだ。

神奈川公園というと横浜である。

そんなところに知り合いなどいない。


夕矢は悩む二人に

「でもいつか時が来たら見せてくれるって言ってたから…その時には一緒に見に行って欲しい」

と告げた。


夕弦は頷くと

「わかった、必ず一緒に見に行く」

と答え

「俺達はまだ漸く一歩を踏み出したところだからな」

また仙台へ戻って特別な家系と連絡を取ることと写真を集めることをしなければならない

と告げた。

「夕矢は、また各地を回ることになるが良いか?」

今ならこのままこの家にとどまることもできるが


言われて、夕矢は笑みを浮かべると

「俺は大丈夫」

兄貴と末枯野のおじさんの手伝いもしていきたいし

「詩音ちゃんと写真を回収する約束も守らないといけないから」

と答えた。


剛士も頷いて

「じゃあ、暫く体力づくりも出来ていなかったから、戻ったら再開だな」

と告げた。


夕矢は大きく頷いた。


まだ一歩。

そう、漸く一歩踏み出したのだ。


夕矢は自室に入ると陸奥詩音から預かっている写真を机から出して窓の外を見た。

「この写真の全てがわかるまで…まだ時間が必要なんだ」

あの人が言っていた今はダメだという意味もきっとそこにあるに違いない


手にしている写真。

まだ集まっていない写真。

全てが揃い全ての謎が解けた時に兄たちの見たいその進む道の先の世界が開けるに違いない。


夕矢はそう思い、その時には自分もまたその世界の中にいようと心に誓うのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ