思わぬ場所の光
夕矢はこの二か月間で三人がどのように探したかを確認した。
二重作業は時間の無駄だからである。
図書館は本来静かに本を読む場所なので話をすると迷惑になる。
ということで、図書室の前のスペースにある椅子に横並びに座って話を始めた。
「それでどうやって調べたんだ?」という夕矢の質問に最初に答えたのが貢であった。
彼は手帳を出して
「先ず叔父さんに写真で出所を聞いたんだけど」
と告げた。
「叔父さんが自分で写したらしい」
…。
…。
夕矢は「ええぇ!?」と声を出すと
「じゃあ、叔父さん場所分ってんじゃん」
と返した。
貢は深く頷き
「うん」
でも探してほしいんだって
とチラリと夕矢を見た。
夕矢は口を尖らせると
「つまり、桔梗の叔父さんのゲームなんだ」
とムーと声を上げた。
「それでそのゲームに二か月間負けっぱなしだったと」
それには三人ともがコクリと頷いた。
ただ冴姫は笑顔で
「でも、東雲君も参加出来て良かったと思うけど」
と言い
「私たちが1か月以内に解いてたらこうやってまた写真探検隊できなかったじゃない?」
と告げた。
尊も腕を組んで
「確かにそうだな」
さっすがのところ見せてくれよな
「夕矢」
と笑った。
詩音も笑顔で
「そうだよね、私も頑張って協力するわ」
と答えた。
それに尊はウンウンと頷き
「流石、夕矢の彼女だ」
その意気込みGOOD!
と指でGOODマークを作った。
夕矢は真っ赤になりながらゲームを出題した貢の叔父の真意を理解して
「それより皆でこの写真の場所探しゲームを楽しもうぜ」
と答え
「写真探索隊の本格始動!」
俺が東京にいる間に見つけぞ
と告げた。
それに全員が頷いた。
三人が二か月の間に探した方法はネットで『洋館』と出来るだけ多くヒットする言葉を入れてネット検索をかけて、似ている雰囲気の場所を回ることであった。
日頃は学校があるので主には土曜日が出掛ける日であった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。