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フォトリーズニング  作者: 如月いさみ


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35/123

写真探索再び

その二人に誰もが息を飲みこんだ。

女性はあの菱尾湖南が描いた乙女だったのである。


つまり、磐井栞であった。


詩音は驚いて

「…お父さんに、お母さん」

と呟いた。


陸奥初男は磐井栞と中に入ると

「この度は…島津家の春彦さんにそして、直彦くん…お二人にはご迷惑をお掛けした」

と頭を下げた。


直彦は驚いて二人を見つめた。

分かるのだ。

春彦が前に言ったことがあったが…自分の母親というモノが分かるのだ。


栞は詩音を見ると静かに微笑み、直彦を見るとそっと足を進めた。

「直彦ね」

直樹さんにソックリだわ

言ってそっと手に指先を触れた。

「あの人が…直樹さんが来たわ」


それに全員が驚いた。


直彦は言葉が出なかった。

何を言えばいいのか分からなかったのだ。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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