表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/123

写真探索再び

それから二日ほど病院とホテルの間を行きかい、三日目に兄の夕弦から夏月直彦が意識を取り戻したと連絡を受けると詩音と共に病院へと姿を見せた。


同じように連絡を受けた泉谷晟と茂由加奈子と合流し、反対に先に面会していた白露允華は春彦の恋人である神守勇と共に夏月直彦から何か伝言を受けて九州へと旅立ったのである。


病室へと入った夕矢と詩音を見ると夏月直彦は笑みを見せた。

「詩音…ちゃんだな」

今回はありがとう

「それから、すまなかった」

そう告げた。


詩音は泣きながら首を振り

「私の方こそ…ごめんなさい」

と告げた。


ずっと。

ずっと。

そう言いたかったのだろう。


直彦は手を伸ばして彼女の手に触れると

「俺は今まで春彦だけが兄弟だった」

と告げた。

詩音は小さく頷いた。

直彦は少し笑むと

「これからは君のお兄さんにもなるが、いいか?」

と告げた。


詩音はポロポロ涙を落とすと何度も何度も頷いた。

彼女が欲しかった言葉だったのだろう。


夕矢はそれを見て

「やっぱり、夏月先生は凄い人だ」

と心の中で呟いた。


突然の両親の存在や妹の存在に戸惑いや色々な感情があったに違いない。

だけど、それを全て飲みこんで包み込むことが出来る人なのだ。


直彦は隣で不思議そうに見ていた娘の太陽を見ると

「太陽、お前のおねーさんだな」

と告げた。

太陽は詩音を見ると

「太陽のおねーさん?」

と首を少し傾げて笑顔で

「初めまして、太陽です」

と告げた。


詩音はにっこり笑うと

「初めまして、太陽ちゃん」

宜しくね

と答えた。


隆はプッと笑うと

「春彦君の時のような挨拶じゃなくて良かったな」

と呟いた。


泉谷晟が不思議そうに

「何かあったんですか?津村さん」

と聞いた。

茂由加奈子も他の全員が「ん?」と顔を向けた。


直彦が堪えきれずに笑うと

「傷が痛むから…笑わせるな」

と言い

「春彦は太陽に挨拶する時に『あのその…可愛いね』と言ったんだ」

どういっていいのか分からなかったんだろうな

と告げた。


それには他の人も苦笑するしかなかった。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ