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怪盗クロウ

年が明けると一番初めは新年の挨拶である。


夕矢は窓から射し込む朝日に目を覚ますと身体を起こして顔を洗った。

兄の夕弦と剛士は年末に夕矢が作ったお節を出して酒を飲み交わしている。

と言っても料理にはまだ手を付けていないようである。


夕矢はリビングに入ると

「あけましておめでとう!」

と二人に声をかけた。


夕弦も剛士も笑顔で

「おめでとう」

「あけましておめでとう」

と返し、それぞれがプチ袋を出した。


夕弦は「これで好きなものを買ったらいいからな」と言外に気を遣うなよと告げた。

剛士も「俺のも好きなモノを買うときに使ってくれ」と告げた。


夕矢は二人からのお年玉をもらって

「ありがとう!」

と答え

「お雑煮作るから待っててくれよな」

とコンロの前に立つと手際よく雑煮を作った。


雑煮は白みそベースのモノで丸餅と人参とゴボウと色々な野菜が入っていた。

それは夕矢の母親が毎年作ってくれていたモノを思い出しながら作っているのだ。

なので、夕弦もそのお雑煮で何ら不思議を持ってはいなかった。

が、剛士は出されたお雑煮を見ると

「ん?」

と声を零した。

「東雲の家の雑煮は関西風なんだな」


それに夕矢も夕弦も驚いた。

夕矢は雑煮をそれぞれ置きながら

「ええ?俺んちは雑煮はこれだよな」

と夕弦に呼びかけた。


夕弦も頷いて

「ああ、そうだけど」

末枯野は違うのか?

と聞いた。


剛士は頷いて

「俺の家はカツオと昆布だしのすまし仕立てだったな」

餅も角餅で焼いて入れていた

と告げた。


夕矢は驚いて

「そうだったんだ」

末枯野のおじさんの分だけそうしようか?

と聞いた。


剛士は笑って

「まさか」

というと雑煮に箸をつけて

「これで十分だ」

と告げた。

「白みそも甘くてうまい」


夕矢も夕弦も笑顔を見せた。


三人で新年の挨拶をもう一度交して縁起物を皿に盛って出した。

その後はテレビを見て、のんびりと過ごしたのである。


写真推理


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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