13話
「はぁ〜毎日学校ってゆうのも楽じゃないのう」
「まだ今日で2日目だろ?三日坊主にもなってないじゃん」
「つまらん話をひたすら聞のだ、充分苦痛だ!」
高校生活2日目
カンナと一緒に登校している
僕としては本当は女の子と一緒に住んでいる事は極力知られたくなかったけど、昨日カンナが堂々と公言したから今更コソコソする方が怪しい気がするので、もう諦めた
「お願いだから大人しくしてろよな、僕ら一緒に住んでるの聞いてる人もいるんだから。それにカンナはどうせでも目立つんだし」
「目立つ?私が?吸血鬼である事はバレてないと思うが?」
「だからそうゆう事じゃないんだって‼︎」
「じゃあどうゆう事だ?」
「いや、だから…。自分の姿鏡で見た事ないのか?カンナは日本人離れした見た目だから珍しいんだよ‼︎」
なんで僕がここまで言わないといけないのか…
本当にカンナは自分の外見に対して自覚がなさすぎる
「見た事はあるぞ。だかかなり昔の事だ。もう覚えとらわ。まぁ確かに髪の色は皆と違うか」
ん?まじで?
「え、それ、どうゆう事だよ⁉︎」
「知らんのか?吸血鬼は鏡に映らんのだ。自分の姿なんぞ確認できる訳なかろう」
確かに吸血鬼は鏡に映らないって聞いた事はあるけど
それはカンナに出会う前の話だ
本当だったんだ
「なんか、ごめん」
「ん?なぜ謝る?」
「いや、なんでもないよ。あっ、もう学校着くぞ」
カンナは鏡に映らない、自分で自分の姿を確認できない
それは一体どんな気持ちなんだろう
でも昔は見たって言ってたな
その時はどうやって見たんだろ
気になる事は沢山あるが、あまりにも平気そうなカンナを見てると逆に聞きづらくなった
「はぁ〜やっと終わったー‼︎早く帰ろう弥生くん♪」
まだ学生モードのテンションのカンナには慣れない
「ん?なんだコレ?」
「なになに?まさか恋文か?」
僕の下駄箱の中に1枚の手紙が入っていた
「いやそれはないだろ。まだ学校2日目だし」
「恋をするのに時間なんて関係ないよ♪早く開けてみてよ♪」
封筒の中の紙を見てみる
今日の放課後、教室で待ってます。佐藤 如月
「え?まじ?佐藤 如月って最初に私に話しかけてきたおさげの娘だろ?」
いやいやいやいや
教室に呼ばれただけで、告白って決まった訳じゃないし
「やるではないか!そうとくれば早く行ってこい♪」
カンナに背中をポンと押される
僕が振り返った時にはカンナはもう後ろを向いて歩いていた
仕方なく重い足で教室に戻る
一体なんの用なんだ
もしかして本当に告白?
いや何が何でもこの僕だって2日で惚れられるなんて
いやでも一目惚れならあり得るのか
いろいろ考えていたらもう教室に着いていた
一呼吸して扉を開ける
そこには佐藤 如月が1人黒板の前に立っていた
「弥生くん。来てくれたんだ嬉しい」
蕾の華も咲かせてしまいそうな笑顔で言った
「あの、僕に何か用かな?」
咄嗟に目を逸らせてしまった
「うん、えっとね。弥生くんに聞きたい事があって」
佐藤さんは顔を赤らめて下を向きモジモジとしている
なんだか本当に告白されそうな空気だ
「その聞きたい事って?」
「うん。あの、弥生くんって本当にカンナちゃんと一緒に住んでるの?」
「あぁ、うんそうだよ。でも親戚同士だしただの同居人って感じだから、全然やましい事はないよ」
「本当にカンナちゃんはただの親戚なの?」
「うん、本当にやましい事なんてないよ」
「ふふっ、よかった」
そう言うと佐藤さんにみるみる僕に近づいてきて
唇を近づけてくる
佐藤さんって意外と大胆な子だな
そんな事を考えいたが、佐藤さんの唇は僕の唇ではなく耳元の方へきた
「い〜けないんだ〜」
今までの佐藤さんの声とは思えない低い声で僕の耳元で言った
佐藤さんの方を見ると大きな口を開けて僕の首に噛みつこうとしていた
光って見える犬歯はとても鋭い
え?




