10話
今僕の中に吸血鬼の血が混じってるとゆう衝撃な事実をカンナから告げられて
僕はトイレに籠っている
「ゔっお"ぇ"」
「情けないのう軟弱な奴だ。ちょっと吸血鬼の血が混じったぐらいで。それに私にも失礼だろうが」
トイレの扉の向こうでカンナが話しかけてくるが
僕は正直それどころじゃない
「まだ話の続きがあるとゆうのに。落ち着いたら早く出てこい」
カンナはそうゆうと扉から離れたみたいで気配がなくなった
はぁ、自分が思っていたよりすごい事になってた
血の力で治したってそうゆう事だったのかよ
僕の血にはカンナの、吸血鬼の血が…
「ゔっ」
あんまり深く考えるとダメた
カンナの言うとおり、このおかげで僕の命は助かったんだ
それに身体が丈夫になってるとか言ってた
受け入れるしかない
どうにか自分を納得させトイレを出ると
カンナがトイレの前に座っていた
少し寂しげな表情はまるで飼い主が出てくるのを待っていた子犬のように見えた
「ごめん、」
「いや、私こそすまんのう」
なんだか気まずい雰囲気
「あっそういえば話の続きがあるんだよな?」
気まずい雰囲気を変える為の精一杯の言葉だった
「続けてよいのか?」
さっきまでの態度が嘘のように謙虚になっている
いや、謙虚とゆうより萎縮してるような感じだ
彼女なりに気遣っているのだろうか
「うん、大丈夫だよ」
「なら続けよう」
今度こそ気を引き締めて話を聞こう
じゃないといつショッキングな話が飛んでくるかわかったもんじゃない
とりあえず元の部屋に戻り向かい合って座った
「まぁ、さっきも言った通りお前の命を助ける代償にお前の中に吸血鬼の血が混じったんでな、妖怪祓いの人間らに狙われる可能性がある。私も人間のお前と一緒にいる事で吸血鬼としての気配を出来るだけ無くし、お前と行動を共にする事でお前の事も守ってやれる」
「うーん、その妖怪祓いから守ってくれるのはありがたいんだけど、でも僕にも吸血鬼の血が混じってるんだったら僕と一緒にいる事でカンナの吸血鬼の気配を無くすってゆうのはあまり意味がないんじゃないのか?」
「阿呆が。本物の吸血鬼と吸血鬼の血が混じった人間とでは月とすっぽんぽんぐらい比べ物にならんわ」
「"ぽん"がひとつ多いよ」
絶対意味わかってないだろこいつ
「まぁとにかく、今は一緒にいる事が互いの為とゆう事だ。わかったか?」
「だいたいの状況はわかったけど、その妖怪祓いの人間はいつどんな風に現れるんだよ」
「さぁ分からん。まだ私は会った事がない」
「会った事もないのに何で妖怪祓いをしてる人間がいるとか、僕では勝てないとか、自分だったら守れるとか分かるんだよ」
「お前は知らんだろうが妖怪祓いの人間は昔から当たり前のように存在しておるんだよ。そして最近この日本の妖怪達の数がかなり減っておる。妖怪祓いの人間の仕業に間違いない。私がお前を守れるのは私が吸血鬼だからだ」
「なんで吸血鬼だったら守れるんだ?現代の吸血鬼は不老不死って訳じゃないんだろ?」
「そうは言っても吸血鬼は妖怪の中でも特別だ。そう簡単には殺られんさ」
そうゆうもんなのか?
まぁとりあえず、やっと事情が聞けた
「なんとなく状況は分かったけど、行動を共にするって具体的には?」
「普通に2人で暮らすだけだ。それ以外は今は特にない。今時の言葉では"しぇあはうす?"と言うのかの」
・・・。
僕は吸血鬼とシェアハウスする事になるらしい




