9話
カンナとワンルームの部屋で無言でカップラーメンを食べた
「うむ!作るのに手間がかからない割には美味いのう♪」
「作ったのは僕だけどね」
「お湯を入れただけで何を威張っておる」
カンナはふぅーっと息を吐きながら
満足そうにお腹を撫でている
「飯を食べたら話すんじゃなかったのかよ」
「まぁそう焦るでないわ」
目の前にあるペットボトルのお茶を飲み始めた
なんか、話すのしぶってる?
それとも緊張してるのか?
ぷはぁと飲み干し僕の方を見る
「さて、話すとするかの」
どんな話なのか全く想像できない
ちょっとずつ鼓動が早くなるのがわかる
「私はの、今追われてる立場なんだ」
「追われてる⁉︎誰に?」
「妖怪祓いをしている人間らがいる、そやつらに私は追われておる。まぁ私は吸血鬼。そこらのカッパや化け猫なんぞとは違うからな。返り討ちにする事も出来るが極力戦いたくないでの。だから人の中に溶け込んで気配を薄くしたり手を出しにくくさせる方法を探しておった」
カッパとか化け猫とかほんとにいるんだ
以前の僕だったら絶対こんな話信じてなかったと思うけど、今吸血鬼と会話している僕からしたら
そんなに驚くような事じゃなかった
それより、妖怪祓いをしている人間…
陰陽師的な何かか?
「それで?」
「人間に溶け込むいい方法がないかなーと考えていたらお前が車に轢かれるのを見ての、これは利用するしk、困ってる人を助けるのは当然だからな!そうしたまでだ!」
「あの場に居たのか⁉︎てゆうか利用するって言いかけたな!!僕は死にかけたんだそ!」
「あの場に居たのはたまたまだ。その死にかけた命を助けたんだから私がお前を助けた理由なんぞ何でもよかろう」
「何でもよくない!!」
ほんとにこいつは…
「まぁ聞け。私の血の力でお前の命を助ける代わりに行動に共にしてもらうのはお前の為でもあるのだぞ」
「僕の為?どうゆう事だよ」
「お前の血には今私の、吸血鬼の血が混じっておる。もしかしたら妖怪祓いの奴に狙われるかもしれん。吸血鬼の血が混じってるとはいえ、普通の人間のお前が勝てる相手ではない。1人だと危険だ」
「は、はぁ⁉︎」
「聞いた事はないか?吸血鬼の血は治癒能力がある」
「ま、まさか」
「そのまさかだ。お前の怪我が治ったのはお前に私の血を飲ませ内臓の損傷や骨折を治し、外傷に私の血を流しこんだからだ」
「それで、僕の中にカンナの血が」
想像しただけで気分が悪くなる
「まぁそう青ざめるでない。命乞いをしたのはお前だぞ?それに悪い事ばかりではない」
「どんな良い事があるって言うんだよ」
「うーん、おそらく少し身体が丈夫になっとる」
なんだそれ
人間も深く関わると面倒だけど
人間以外にも関わると面倒だとゆう事がわかった