002
個人名はまだ考えてないです
白い光に包まれ気を失った僕たちが目覚めたのは石造りで円形の薄暗い部屋の中央付近だった。
クラスにいた全員がほぼ同時に目覚めた様だけど、早速騒がしい。やれここはどこだ、腹が減っただの、目付きが気にくわねぇだとケンカを始めようとするやつもいますね。
そんな中僕が割と冷静でいれるのは、これが所謂召喚だと考えているからだ。ヤンキーはラノベとか縁がなさそうだし、戸惑っても仕方ないかも知れないね。ヤンキー校には嫌気が刺していたし少しわくわくしてきたよ。
今気づいたけど周りにはそれなりに人がいる様だし、とりあえずは目立たないようにしていよう。などと考えていると装飾がすごく高そうなローブ?を纏ったおじさん達が何か言いに僕たちに近づいてきたようだ。
「皆様!落ち着いて下され!」
「ああん!んだこら!?」
「えぇ…」
せっかく説明してくれそうなのに一番近くにいたヤンキーAが絡んじゃったよ。しかも近くのヤンキーB、Cも寄っていったし
「やんのか。おい!?」
「つーか。ここどこだよ、ああ!?」
「いや、あの…」
さすがヤンキー喧嘩腰である。同じ人種とは思えない行動力ですね。おじさん達も経験豊富そうだけと少しビビってますね。なんかすいません。
「全て説明しますのでまずはお聞き下され」
説明すると言ってるのに、ああ!?とか、おお!?とか威嚇を続けるヤンキー達のせいで話が進まない…。静かなのはヤンキーの中でも硬派系の数人と、兄貴とか頭とか呼ばれてる頭角を現してる人達のようだ。
「私が説明しよう!」
「「「!?」」」
急に出てきた全身を鎧に包まれた人から発せられたプレッシャーと大声によってヤンキー達も僕も体が強張ったよ。お陰で静かになったけど誰だろうか?