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アルミサエルの言い分

日にち跨いでますがほぼ連続投稿でございます。

今回は会話回なので早かっただけですが(笑)


 安全を確認した後ヒイリも合流して少し休憩する事にした。ヒイリが持ってきた回復薬をアカボウにも渡してやっと一息だ。


「クカカ、オレニモ、カイフクヤク、クレルトハナ」


「まぁ、トドメ刺してくれたんはアカボウにゃしね」


「オレダケデハ、シンデイタサ」


「アカボウが話の分かる奴で良かったに、出会ったのが会話もできにゃあ小魔王だったらと思うと……、ここ突破するのきつかったに…」


「フム、オレハ、マオウノ、ジュバクモ、ナイシナ。……アンガイ、コウイウ、モノナノカモ、シレナイナ」


「どういうこと?」


「ヒトヘノ、テキイヲモタズ、イシノ、ソツウガ、デキルナラ、シンヤニ…カギラズ」


「人とモンスターは共存出来るかも、って?」


「フゥ……ワスレテ…クレ。ヤハリ、オレニハ、ムリダ。シンヤヲ、オイツメタ、ニンゲンタチヲ、ユルセナイ」




「そーそー、今更無しだよ?そーいうのー、モンスターと意見が合うなんて最悪だけどねー、きゃはははー。やっほー、おひさー」


 いつの間にか現れた4人目、それは何度か見たことがあるあの白い天使だった。


「にゃ!?な、何であんたがここに居ると!?」


「ヨク、カオヲ、ダセレタモノダ」


「あー、待って待って、私に争う意思は無いよー?とは言ってもそこのモンスターは争う気満々みたいだけどさー、話聞いてー」


「にゃ…むー、アカボウ、少し話を聞いてみにゃあか?少なくとも悪意は感じにゃあよ」


「……オマエガ、ソウイウナラ」



「あら意外。てっきり問答無用で攻撃してくると思ってたよ?ほら、自分で言うのも何だけどさー、私あれよ?シンヤもアサヒも良いように利用してた女よー?」


「…それでも、アルミサエルが居にゃかったら、私はアサヒと出会う事すらにゃかったに」


「ソレニ、カンシテハ、ドウイケンダ。…ソレニ、アノバニ、イナガラ、シンヤヲ、マモレナカッタ、オレジシンノ、トガマデ、テンシノ、セイニスルキハ、ナイ」


「私だって、私がもっと強ければアサヒはああはにゃってにゃあ、アサヒに甘えて、無理させてたのは…私のせいやに。それに、アサヒはまだ生きとお。何とか出来るはずにゃ!」



「あー!もー!つまんないなぁ、私ちょっとつまんないよー?というか、私は不特定多数の人間の味方をする存在だからね!?モンスターは敵!そこ変わんないよ?」


「モチロンダ、テンシガ、ミカタナゾ、ハキケガ、スル」


「そこまで言われると超心外だけどー、まぁ、良いや。モンスターと会話する気なんて無いし!でもそこのレッドキャップはここでストップ!先に進まれると困るの!あ、マヒルとヒイリもね。無駄に死なれるのは私の理念に反するからさー」


「ナゼダ」


「あんたが最後の小魔王だからねー。アサヒと交わした約束は小魔王を全て倒す事、魔王は含まれないからあんたが最後なの。魔王が生きてるなんて本当予想外だよー!約束を達成されちゃうとアサヒは元の世界に帰る権利が与えられるわけ」


「元の世界に…アサヒが?」


「もう気付いてると思うけど、アサヒは違う世界から連れて来た人間なのー」


「まぁ…にゃ。アサヒとアルミサエルの会話ちょくちょく聞いてたしにゃ、と言うか、そもそも隠す気なんてにゃかったでしょうが」


「まぁねー、アサヒもシンヤと同じでここに根付く気だろうけど、アサヒはシンヤとは訳が違うの。シンヤはモンスター居なければただの人間だし?帰るって言われても何の問題も無かったんだけどさー。アサヒ、今あれじゃん?中に魔王いるでしょ?流石にもう気付いたよー、もー最悪」


「アルミサエルがアサヒを帰さなければ良いだけじゃにゃあか?」


「私は最低限の干渉しか許されて無いのよー、あとはルールに乗っ取って行動するしか無いわけー。私の都合で強制的にって訳にはいかないのー、こっちにも色々あるのー。自由気ままに見えるかもだけど、私はこの世界にアクセスしてるシステムに過ぎないのね?天使って基本そんな感じよ?」


「……で、魔王が居ると…どうなるに?」


「アサヒ単体ならスキル返還させて帰すだけだけどさー、アサヒに取り付いた精霊とかは私が付けた訳じゃ無いから私には剥がせないんだよー。アサヒの世界に魔王が移動するとさー、しゅの力が弱まるのー。しゅの本拠地はアサヒの世界の方なんだよねー」


「じゃあどうしろって言うにゃ?」


「うん、アサヒは元の世界には帰らない気がするけど、万が一を考えるとそこのレッドキャップを私が保護するしか無いね。アサヒは私には攻撃行動を取れないから安全安心、不本意だけどねー」


「コトワル」


「あー、あー、言うと思ったけど、私だって嫌なんだよー?アサヒを倒す次の勇者を召喚して、アサヒが消えてからなら解放してあげるよー」


「アサヒを…消す…?そんなのお断りにゃ!」


「じゃあマヒルがアサヒから魔王ガイアを剥がしてくれるの?無理だよねー?」


「無理でもやるに!私がやる!」


「モチロン、オレモ、イカセテモラウ」


「あー!あー!もー!私が散々説明したのにー!喋り損じゃん!喋り疲れただけじゃん!もー!良いの!?私なら民衆操ってアサヒもマヒルも悪者に出来るんだからねー!」


「勝手にすれば良いにゃ!」


「もー!知らない!」


 真っ白い天使はそう言い捨てた後キラキラと光りながら消えていく。

 天使の言い分は分かった、それでも私には関係無い。私はアサヒを助けたいだけだ。世界を守りたいなんて思ってないし、他の世界はその世界の英雄が救えば良い。

 もちろんアサヒを元の世界になんて帰させはしない。

 元の世界とやらにアサヒの家族だっているかもしれない。今頃探してるかもしれない。それでも私はアサヒを留めたい。

 アサヒが帰ると言うなら付いていく方法を探してみせる。



 闘神ライオルト、自分の恋の為だけに戦います!




アルミサエルがいっぱい喋るだけの回となりました。

アーミャちゃん別に悪者じゃないのです。暗躍してる裏ボス感はありますが、大勢の人間の味方をしているだけです。

不特定多数を守ろうとするアーミャと、特定の人間を守りたいだけのマヒル。

視点が変わるとどっちもどっちですが、私はマヒル派です(笑)

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