公式リリース当日の学校
「やっと、昼食だ〜」
体を背骨が鳴りそうなほど後ろに曲げた。
「一緒にいいかな」
「ダメだって言ったことがあったか?」
ご飯を持って聞いてきたやつにすぐ返した。
こいつが巧だ。体格のせいで圧がすごいな、やっぱり。
「ないね。でも一応聞いておかないといけないと思うんだ」
「そうか。それで昨日の話は?」
「昨日の話?ああ、あれね20年ぐらい前にVRMMOが死のゲームになる話が」
「やめろやめろVRMMOを初めてするってのに不吉な話をするな。おまえはあれか、なってほしいから言ってるのか?」
何も聞こえないよう耳を塞ぎながら言った。
「いやぁフラグみたいなことを言いたくなったんだ」
「心臓に悪いからそんなこと言うなよ」
「そういえば何時からするつもり?」
突然そんなことを聞いてきた。
「う〜んするなら家事終わらせてからだから……7時半ぐらいかな」
「わかった。じゃあつける予定の名前を言ってよ」
「わかったがなんでだ?」
「このゲームねゲームの中で名前を検索してもフレンド申請を送ることができるんだって。あれもしかして説明読んでない?」
「全部きちんと読んでるわけないだろ」
当たり前だろ、あんな説明にしてはかなり長いのにきちんと読めるか。
「おまえぐらいだろきちんと読んだのは」
「説明作った人かなり頑張ってたみたいだけどね」
「そうかそれでアカウント名だよなええと」
やばいその時に考えればいいかって思ってた。なんにしよう。
「ええっとな、ブルーマウンテンかな」
「それってかなりダブりそうだね」
やっぱりそうだよな。あんなの全次元の青山さんが考えそうだよな。
「ううんと、アイオライトかな」
「へーそれならダブらないんじゃない?」
「よかった」
「ん?よかったってなにかな?」
やめろそんな面白いネタを見つけたみたいな顔をするな。なにも面白いネタを持ってないぞ。
「あ〜あ早くやりたいな〜」
「もうすぐで終わるから頑張らないとね」
そして、授業で寝てしまった琳だった。
ちなみにアイオライトは宝石です。