公式リリースの当日の青山家の朝
「う〜んあまり寝れなかった」
今日は、昨日の突然の大雨が嘘のような快晴になった。
俺は朝起きて朝食の準備をしながらそう呟いた。
「おはよう。お兄ちゃん」
「おうおはよう。今日は、こんなに早く起きてきてどうした」
「スタートが楽しみであまり寝れなかったの」
百花は大きなあくびをした。
「まあ、あまりにもログインしたらゲームが動かなくて、しばらく新しいVRMMOがなかったからな」
そう今までのVRMMOはあまりにも重すぎて、人が多すぎて、まともにプレイすることができなかった。
だいたい、動くようになるには3ヶ月は経つ。
しかし、skill worldはそれを解決するためにかなりの額投資してもらったらしい。そして投資のおかげかどうか知らないが、落ちないVRMMOを作ったらしい。
「うん。それにお兄ちゃんと一緒にできるから」
「そうか。ほら朝飯だ」
今日の朝食を持っていくととてもいい匂いが漂ってきた。
「「いただきます」」
麺を啜る音が聞こえて、百花のカレーの汁が飛び散っている。
「おい、汚いだろそんなに汁を飛ばしたら」
「仕方ないじゃん。カレーうどんなんだし。カレーうどんの汁は飛ぶものなんだよ」
「それでも汚いぞ」
「ふぁふぁっへぇる」
口に詰め込みながら、百花が喋っている。
「だから汚いって。口の周りが汚れてるぞ」
「ん」
「なんだ?」
すると食べていたのを飲み込んでこう言った
「拭いてお兄ちゃん」
「おまえは何様だよ」
「姫様かな」
「かなって、全く」
百花姫の頼みだ、仕方がない拭いてやろう
「食べ終わったら学校行くぞ。もう拭かないからな。急げよ、忘れ物するなよ」
皿を片付けながらそう催促した。
「分かってるって」
「先行ってくるな。ちゃんと鍵閉めろよ」
「うん、わかった。いってらっしゃい」
「おう、いってきます」