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帰還

「倒した鳥の仲間が帰ってきたから戻るぞ」


みどりを回収し、気付かれないように移動しアクイレギアにだけ聞こえるような大きさで簡単に今、やばいことを伝えた。


「えぇ〜まだいちご狩りしたかったのに」


わかってはいたが、アクイレギアはまだまだいちご狩りをしたそうな顔で、不平を言う。


「わがまま言わない。宿に戻ったらいちごを食べるよ」


そこそこ取ってるから、普通に食べたら飽きそうな気がするけど。


「はーい」


まだまだ不満そうではあるが、一応言うことを聞いてくれるみたいだ。


「索敵、アクイレギアも持ってたよな」


「うん」


「とりあえず、二人とも索敵をしてすぐに反応できるようにするか」


「うん、わかった」


そういって、多分発動させた。

傍から見たら全くわからないな。索敵してることが相手にバレたらだめなのは当たり前の話か。


「うわ、多」


アクイレギアが、現状を完全に理解できたから出発するか。



「お兄ちゃん、街に戻ったら何する?」


索敵しながらばれないように手持ちのスキルを使って、身を隠しながらしばらく歩くと、アクイレギアが聞いてきた。


「そうだな、多分着く頃には日が暮れているだろうし、宿に一直線かな」


「そうなるよね、じゃあこの世界の今日はもう終わりになりそうだね」


「あ、そうだ。みどりが新しいスキルを覚えたんだ」


「ほんと!?見てみたい」


何がそんなに気になるのか、とても食いついてくる。


「街の門の近くで見せて上げるよ」



「やったー!」


まぁ喜んで楽しみに待っていてくれるならいいか。


「だから、急ぐぞ」


「はーい」


もう少しぐらいで街が見えてくるかな。




「よし、ここらへんでいいかな」


門の近くまでに追いつかれるかと思ったが、なんとか逃げ切ることができた。


「なんか、面白い展開がなかったね」


「うるさいやい」


必死に逃げたんだからそんな事言うなよ。


「見たいんだろ」


「うん、見せて見せて」


「ちょっとまってな」


みどりを出して、


「さっきのスキルを使えるか」


それに答えてくれるかのように、ブルブルした。


「あ、プルプルしてる」


すると、前回と同じように草むらからゲルが出てきた。


「ほら、草むらからゲルができた」


「おお、すごいね」


使ったら割とすぐに出てきてびっくりしているみたいだ。


「この子たちって仲間なの?」


「そうじゃないかな」


敵と戦ってないからわからないな。


すると、鳥のモンスターが現れた。


「あれも仲間?」


「いや違うと思う」


索敵ガンガン引っかかってるし。


「ゲルの仲間は?」


やはりすぐに消えている。


「だいぶピンチになったな、これ」


ほんとにどうしよう。

ありがとうございます。

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