俺たちは追う
名前を言うのもはばかる黒い光沢をもった俊敏なかさかさ動く昆虫を無事(少々のダメージを食らったものが一名)に見つけ、心の底からいやだけれども、気付かれて襲われてしまったり、ほかのモンスターに襲われたりされないように注意しながら移動している。
え、名前を言うのもはばかる黒い光沢をもった俊敏なかさかさ動く一匹いたら百匹いる昆虫の名前が長くなってるって?気のせいじゃない?
最初の方は気を付けて追いかけていたけど、追いかけていくうちにskillを手に入れて、こっそりと話している。
「本当にあんなのなんて追っても見つかるの?」
「ああ。今はその情報を信じるしかないんだし」
「そっかー。いやだけど追いかけるしかないのかー」
走り続けるのも、疲れてくる。しかし、止まらない。
走り続け、走り続け、走り追いかけ続けた。
息が切れるほどに、追いかけ続けた
なんか、そこだけ聞いたらなんかスポーツもののアニメみたいな雰囲気がある。
実際やってることは、ただ走って追いかけているだけなんだけどな。
さて、そろそろ目的地かな。じゃないとシーダーが限界になりそう。
そういえば、そこまで奥の方に行く必要なかったな。
「シーダー、ここで探そう」
「そうだね。そうしてくれた方がいいな」
肩で息をしながら答えたシーダー。
「お前ほんと体格はいいのに運動ができないよなあ」
そういえば『現実世界の運動能力がそのままベースになって発揮される。』ということを思い出しながら言った。
このゲームでは、プレイヤーの身体能力をそのままベースにして使うことができる。というよりも、基本的にはそうなる。けれど、申請さえすれば運営が用意したベースを使うことができる。
少しのお金と時間を使えば現実の体のような違和感のない操作ができると宣伝している。
需要のある場所とすれば、体がとても不自由な人が高かったと聞いたことがある。
「うるさいよ。親からの遺伝でこうなったんだからしょうがないよ」
「わかったわかった、遺伝遺伝。ここら辺なら普通の魔物は出ないよな」
追いかけ続けて得た『索敵』を使ってぱっ、と見た感じ近くにはいなさそうだ。
ただ、レベルが一しかないから、気を付けて行動するしかない。
「あれはなんだ?」
白い何かと名前を言うのもはばかる黒い光沢をもった俊敏なかさかさ動く一匹いたら百匹いる昆虫が戦っているのがわかる。こっちに敵対を今していないため『索敵』はきちんと発動していないが、白い何かと黒い何かは大量にいるということが伝わってくる。
そして、これは勘だけれど逃げた方がいい気がする。
このまま行ってしまえば、どっちも大したサイズではないが、数があるため量にやられてしまう。
そして何より嫌な予感がする。
ただ、シーダーは俺のその予感よりもはるかに上回る恐怖で予感を感じていた。
そのため、行動は早かった。
まず、屈んで音を立てずに歩き、ある程度の距離をとり走る。
すると、白い何かから何かが出て、名前を言うのもはばかる黒い光沢をもった俊敏なかさかさ動く一匹いたら百匹いる昆虫が何匹か消え去り、何かがさっきまでシーダーのいた場所が赤いような光を淡く放っていた。しかし、どこが触れて話いけないかをしっかり表し、こちらも近づくなと本能がサイレンを鳴らしている。
シーダーは、さっきまで肩で息をしていた人間とは思えないスピードで走っていく。
おい、何にも考えないで走るな。と忠告しようと思ったがもうかなり遠くに行っていた。
ありがとう




