skill worldを手に入れる
本編です。でもまだVRMMOはしません。
「よっしゃ〜‼︎当たったぁ〜」
俺は、この静まり返っていた部屋で今すぐにでも怒られそうなほどの大声を上げた。「うるさい黙って近所迷惑」
訂正、怒られた。
「いいじゃないか少しぐらい。俺の方が先に当たったからって怒るなよ」
俺は自分の出したゴミを片付けながら言った。
そしてさっきうるさいって言ったのは『青山百花』ていう俺の妹だ。
ちなみに俺は、『青山琳』だ。
ハッ! 一体俺は誰に自己紹介してるんだ。
「なんでお兄ちゃんのほうが先に当たったのかなぁ」
「普段の行いじゃね。じゃあ、俺は料理作ってるな〜」
俺は今いる俺と百花の共同で使うための部屋から、キッチンへ行くために扉の方に歩いた。
「じゃあなおさら百花のほうが先のはずなのに」
「おい、料理作らんぞ」
俺は部屋から出ようとした瞬間、聞こえてきた百花の声に、さっきからの発言に、むっ、として言ってやった。とても気持ちがいい。
「お兄ちゃん。百花を飢え死にさせる気なの」
「自分で作るという選択はないのか」
思わずツッコミを入れてしまった。
「お兄ちゃん、それ誰に言っているか分かってて言ってる?」
そう言いながらパソコンをさわっている。
「お前なぁ」
しばらく百花の様子を見ておこうかな。
しばらく、一喜一憂している百花を見ていると、唐突に、上から紐でおもいっきり引っ張られたように、椅子から勢いよく立ち上がり、ガッツポーズをして
「当たった〜‼︎」
と、叫んだ。
「おい。お前もじゃね〜か」
「百花はいいの」
「本当に作らんぞ」
そう言い残して俺は部屋のドアノブを回した。
「待って〜嘘だから〜」
「分かってるから片付けてこい」
「は〜い。お兄ちゃん美味しいの作ってね〜」
そう言って、百花はドタバタ足音を立てて部屋に戻っていった。
これからもよろしくお願いします