白色のゲル捜索
「なあ、本当にいるのか」
近くの茂みを探しているシーダーにそう尋ねた。
「さあ?でもそんなに大事な用事はないなら、探した方が時間も潰せるよ」
「そんなものか。あ、ゲルだ」
草むらから青ゲルが飛び出してきた。
アイオライトはどうする。
→戦う
アイテム
逃げる
みたいなのをなぜか頭をよぎった。
「とりあえず倒そう」
特に苦戦しないで倒すことができた。
ドロップアイテムは、ジュースだった。
「なんかドロップアイテムがジュースなのに慣れてる自分が怖い」
「まあそういうものだよ」
どうやら俺はまだこの世界に慣れていないのかもしれない。
目の前にアイテムが散らばっている。
「何やってるんだよ」
「別にモンスターを倒してるだけだよ」
「ちゃんとアイテム拾っておけよ」
とりあえずおかしい光景の元凶にきちんとするように言っておいた。
「はーい」
「じゃあ、休憩するか」
ずっと探しっぱなしだったから、疲れたし。
でも、本当にいるのか?白いゲルなんて。
そもそも、なぜゲルの色って違うのか?
「わかんないなー」
「何がわからないのー」
「なんでゲルは色が違うのかなと思った」
「仕様じゃない?」
「それを言うなよ」
今度図書館で調べてみるか。
「人形がまたドロップしたからあげるよ」
「ありがとう」
シーダーはその返事を聞くと、4体の人形を手渡してきた。
「全部別の色のゲルから?」
「うん、色の違うゲルから落ちたよ」
「モンスターは全種類落ちるかもな」
揃えたら何か起きるかもしれない。
「じゃあまた探すか」
白いゲルは、なんの攻撃を仕掛けてくるんだろうか。光の魔法かな、白だし。
適当に色で属性を予想してみる。
けれど、光の攻撃って何をしてくるのだろう。
日が沈み始めて、空がオレンジのような赤になった時、緑と青がお互いを引き立てて存在しているゲルが、茂みの中からゆっくりと出てきた。
どうやらこのゲルはダメージを食らっているみたいだ。
それよりも、不思議な色をしたゲルに興味が湧いてきた。
あちらもこっちに攻撃をしてくる様子がない。
なら、しばらく様子を見てみるか。
じゃあまずは、何を食べるのかな。
ありがとうございました。




