お金は借りないほうがいい
「いやー助かったよ。今夜も何も食べられないかと思ったよ」
「『今夜も』って昨日から何も食べてないのか?」
「ジュースは飲んだよ」
あの後何もなく泊まることができた。
ただ、定期的にアクイレギアから通話が来ることを除けば。
「さっきから 食べ物...... って言っては切ってくるんだが」
「きっと何か食べたいんだよ」
「どこにいるか言ってくれればいいのに」
まあ、あいつなら大丈夫だろ。
「食堂で食べられるかな」
「行ってみたらどうだ」
「じゃあ行ってくるね」
そう言い残して階段を駆け降りていく。
「じゃあ俺はスキルを習得できるかやってみるか」
どんなスキルが手に入るだろう。
本を持っているし、読書みたいなのが手に入るかな?
そう思い数時間本を繰り返し読み、その間の休憩に掃除をしたり、食堂に夕食を食べに行ったりした。
こうして本を暗唱出来そうなぐらいまで読んだ時にはもう、真っ暗な世界が広がっていた。
「フハハハハ読める読めるぞ〜」
そしてやらかしてしまった。
睡魔がやって来て寝た次の日
「うわぁ思い出しただけで恥ずかしいわ」
寝る前のことを思い出していた。
「うわぁうわぁうわぁ」
「なにしてるの」
そこには昨日謎の通話テロを仕掛けてきたアクイレギアがいた。
「どうしたんだ?食べ物は手に入ったか?」
「ここで食べさせてもらったよ」
お腹を叩いてお腹いっぱい食べたことを表現しようとして、力加減を間違えていたそうにしていた。
「どうしてここにいるんだ?」
「お兄ちゃんが行きそうな場所を探したけど居なかったから、泊まる場所を探してシーダーさんが教えてくれたから泊まったの」
「お前もう少し警戒しろよ。それになぜ俺を探したし」
ん?なんで?って顔でこっちをみて、
「お兄ちゃんなら奢ってくれるかなって」
「お金ないのかよ」
「うん。手袋高かった」
「いっつもお金は大事に使えって言っているだろ」
「は~いごめんなさい」
反省してなさそうだけどまあいいや。それより、食べさせてもらったってどういうことだ?
「食べさせてもらったってどういうことだ?」
「シーダーに奢ってもらった」
よし。シーダーを探そう。
その時俺の中で
『何が何でも見つけ出す』
その思いが火山の噴火のように沸き上がった。
「ちょっとシーダーを探してくる」
「いってらっしゃい」
あいつのことだ。どうせこのことで俺に何かさせようとするだろう。
それに自分自身でも妹が奢ってもらっているっていうのは 何 か いやだ。
そのために俺は必ずシーダーを見つける。
そうして部屋でゆっくりしていたシーダーにアクイレギアにどれぐらい奢ったのか聞き、それを払った。
「一体俺はなにをやっているんだ」
そのあと朝食を食べて、宿の料金を払った。
「じゃあ今日は昼になったら、ログアウトしよう」
とりあえず図書館に本を返しに行こう。
その前にステータス確認をしようかな。
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『アイオライト』 『ヒューマン』
skill 7
active 『風魔法Level.1』 『栽培Level.2』『採取Level.2』『読書level.1』『掃除level.1』『捜索Level.1』 残り4枠
passive 『器用さ増加Level.2』 『筋力増加Level.2』 『知力増加Level.1』『素早さ増加Level1』残り11枠
控え なし
original 『中二病level.1 』
称号 痛い奴 originalスキル『中二病』
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